建設現場の安定した無線通信環境を構築!サイレックス・テクノロジー×日立建機「切れない無線空間」創造の実現に向けた検証

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確実な接続性を提供するワイヤレス・テクノロジーのグローバルリーダーである「サイレックス・テクノロジー」は、日立建機と共同で油圧ショベルなどの遠隔操作に必要とされる土木・施工現場の安定した無線通信環境となる「切れない無線空間」創造の実現に向けた検証を行いました。

 

サイレックス・テクノロジー×日立建機「切れない無線空間」創造の実現に向けた検証

 

 

昨今、施工現場においては、安全性や生産性の向上、労働環境の改善や労働力不足への対応などが課題となっています。

その解決策の一つとして、建設機械の遠隔操作や自動運転に関する方のニーズが高まっています。

建設機械の遠隔操作に必要とされる無線通信は、カメラ映像や遠隔操作信号などの送受信時に通信遮断が発生すると、実際にオペレーターが建設機械に搭乗する場合と比較して、操作性や作業効率の面で課題があります。

この通信遮断の課題に対して、サイレックスがこれまで蓄積してきた「切れない無線」技術とそのノウハウを活かし、課題解決の手段として屋外における安定した無線通信の実現に向けた技術開発と、導入・運用の負荷軽減の検証を日立建機と共同で実施しました。

 

検証内容とサイレックスの技術概要

 

サイレックスと日立建機は、日立建機の油圧ショベルにサイレックス製無線子機を搭載し、施工現場で建設機械3台の遠隔操作に必要とされる無線環境構築の検証を重ねました。

検証では、サイレックスの技術を組み合わせ、各建設機械からの映像配信と遠隔操作に必要十分な通信環境の構築の実現をしており、例えば300m四方×nの施工現場においても安定した通信環境を構築することが出来ます。

サイレックスの主な技術は次のとおりです。

 

(1) 長距離の安定通信を実現する独自メッシュアルゴリズム(特許申請中)

広範な場所での無線LAN構築をサポートする一般的な技術として、LANケーブルを敷設せずに無線LANが構築できるメッシュネットワーク技術があります。

サイレックスが開発した独自メッシュネットワーク「AMC Mesh機能」は、メッシュネットワーク内のアクセスポイント間の接続状態をアクセスポイント自身が監視し、より良好な接続先を定期的にスキャン、そしてより安定したアクセスポイントに接続経路を選択し、接続を維持する技術です。

土木・施工現場は、工程が進行する過程で遮蔽物が突然出現したり、電波の反射状況も変化したりする環境です。

高度な自己診断と自己修復を持つAMC Mesh機能は、必要に応じて簡単に拡張や再構築が行えるため、建設現場における広範なカバレッジ要件に対応できる技術です。

 

(2) 無線バックホールの冗長化

無線バックホールとは、アクセスポイント間(親機:RootAP、子機、中継機:RepeaterAP)をつなぐ無線ネットワークをいいます。

高速通信を実現するために、このバックホール通信に5GHz帯(802.11a/n/ac/ax)を主に使用しますが、2.4GHz/5GHz帯を同時に利用することで、5GHz帯無線LANの業務運用で課題となっているW53やW56のDFS(Dynamic Frequency Selection)帯域の使用も可能にしています。

例えば、5GHz帯で通信し、気象レーダ等を検知しても切れることなくバックアップの2.4GHz帯を使用して接続を維持することが可能です。

また、次に使用する5GHzのチャネル情報を共有し、5GHz帯の通信に自動復帰することで切れない無線を実現しています。

 

(3) 安定した遠隔操作をさらに強化する「ツインAP(仮称)」

 

 

建設機械の遠隔操作に必要とされる無線通信は、カメラ映像や制御の通信を高速に送受信する必要があります。

サイレックスは、広範な無線環境を構築するAMC Meshと油圧ショベル(子機)との通信を2つのアクセスポイントで分担することで、安定した遠隔操作をさらに強化しています。

お客様は、2つのアクセスポイントを意識することなく1つのアクセスポイントとして使用することが可能です。

 

今後の展開

 

 

サイレックスと日立建機は、今後も検証を重ね、安定した建設機械の遠隔操作実現を目指すために、以下の検証を今後も実施していきます。

・移動する建設機械に搭載する無線子機のローミング最適化とアンテナ選定

・導入・運用の負荷軽減を実現するツール開発

 

サイレックスは、2024年5月22日から5月24日まで幕張メッセで開催される「第6回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO 2024)」の日立建機ブース内にて安定した屋外遠隔通信を動態展示します。

 

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