東京工芸大学は3月29日(金)に、多年にわたり日本写真文化のために大きく貢献したことが評価され、公益社団法人日本写真協会が主催する2024年日本写真協会賞にて「功労賞」を受賞しました。
教育機関としては、初の受賞となります。
東京工芸大学 日本写真協会主催・2024年日本写真協会賞「功労賞」
この賞は、日本写真協会が毎年6月1日(写真の日)を記念して、我が国の写真文化活動に顕著な功績が認められた個人・団体に対して表彰するものです。
本学は、1923年に日本初の写真専門の高等教育機関である小西寫眞専門学校を前身として創立し2023年に創立100周年を迎えました。
本学一世紀の歴史は、そのまま日本の写真産業と写真文化の歴史100年とも言え、本学がこれまで輩出した歴代の卒業生が日本の写真界・産業界に与えた人的功績が認められ、今回「2024日本写真協会賞 功労賞」を受賞しました。
6月3日(月)に東京・千代田区の九段会館テラスで表彰式が行われる予定です。
本学の前身である小西寫眞専門学校は1923年、大学と同様に「学士」の学位を写真で取得できる唯一の高等教育機関としてスタートしました。
戦後、新しい学制の下で1950年に東京写真短期大学として再出発しましたが、カメラやフイルム製造が日本の輸出を担う重要な産業へと成長し、写真に携わる人材の需要が増大したことを受け、1966年に4年制の東京写真大学を開学しました。
1977年に現在の東京工芸大学へと改称し、テクノロジーとアートが融合する写真の教育を原点として、現在では工学部と芸術学部という二つの学部からなる特色ある総合大学へと発展しています。
創立以来、本学は多くの人材を輩出し日本の写真界に貢献してきました。
文化功労者に選出された渡辺義雄(1990年)、田沼武能(2003年、2019年に写真家として初めて文化勲章受章)、細江英公(2010年)などは、写真家として一時代を築いただけでなく、写真界の要職を歴任し、写真文化の牽引者としても大きな役割を果たしました。
また、1950年に世界で初めて胃カメラの開発に成功した杉浦睦夫など、産業界にも多くの人材を送り出してきました。
近年では、権威ある新人賞である木村伊兵衛写真賞を2007年に本城直季、2008年に岡田敦、また2022年に吉田志穂、2023年に新田樹と、二度にわたって二年連続受賞するなど、多くの出身写真家が高い評価を得ており、教育機関として優れた実績を誇ります。
2023年には、創立100周年記念展「写真から100年」を東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内)で開催。
本学の歴史と伝統をたどりながら、東京工芸大学と日本写真界の関わりや、テクノロジーとアートが融合した写真の教育と研究を原点に、工学部と芸術学部を擁する総合大学へと発展した本学の昔・今・未来を4部構成で紹介しました。