学校法人国際文化学園の美容考古学研究所では、土偶、埴輪のヘアメイクから縄文、弥生、古墳時代の美容を研究、歴史的遺物から当時の髪型や化粧を類推して再現することを主とする活動を行っています。
髪型、化粧、装身具などの理美容文化を考古学的に考察し、理美容技術でそれぞれの時代のヘアメイクファッションを再現するという試みを行っています。
縄文時代の土偶、古墳時代の埴輪や、近現代の写真、映画に至るまで、さまざまな素材を参考に研究し、より専門的な研究活動を行い発表するため、『第2回美容考古学フォーラム』を2024年1月26日(金)に開催します。
第2回美容考古学フォーラム
日時:2024年1月26日(金)午後5時~6時30分
会場:国際文化理容美容専門学校渋谷校1号館4Fホール
(渋谷区神泉町2-2)
費用:2,500円(テキスト代含む)
第2回のテーマは日本髪の代表格、「島田髷(しまだまげ)」です。
女性の髪型は、時代によって違い、また身分や年齢、未婚・既婚の別によっても違います。
島田髷は、東海道島田宿の遊女が発祥で、それが大流行し、未婚女性の髪型の定番とし定着したと言われています。
島田髷と言っても、江戸時代初期、中期、晩期、そして近年以降では形も雰囲気も全く異なり、とてもバリエーションの多い髪型と言えます。
そんな島田髷ですが、古墳時代の埴輪に「古墳島田」と呼ばれるものがあります。
島田髷に結い方が似ているところから島田と呼ばれていますが、島田髷が登場するのは江戸時代前期であり、時代が大きくかけ離れています。
古墳島田の髷の作り方は近世の島田髷と同じで、髪を頭頂部で一度束ね前後に折り返し、紐で縛って固定しています。
当研究所でも「古墳島田」を模してマネキンで再現してみました。
何故これほどまでに島田髷が日本女性に愛されていたのでしょうか?
島田髷の移り変わりに見る日本女性の美意識や、島田髷がどうして日本髪の基本となったのか、春信、歌麿、明治錦絵で検証するいろいろな島田の形など、名前の由来から基本的な構造まで、わかりやすく解説します。
講師は、当研究所の所長であり、日本美容風俗研究の専門家である村田孝子が務めます。
会場では浮世絵、江戸かんざしなどの貴重な資料も展示します。
第2回美容考古学フォーラムは、2024年1月26日(金)午後5時より、国際文化理容美容専門学校渋谷校にて開催します。
プロフィール:村田孝子(ムラタ・タカコ)
青山学院大学文学部教育学科卒。
元ポーラオルビスホールディングス ポーラ文化研究所化粧文化チーム。
主に日本と西洋の化粧史・結髪史を調査し、その研究成果をビデオや展覧会、論文等で発表。
著書に『眉の文化史』『モダン化粧史』『日本の化粧』(共著)、『結うこころ日本髪の美しさとその型』(編著)ポーラ文化研究所発行。
岩波書店『広辞苑』第五版・「風俗」担当。
『江戸三〇〇年の女性美』(株式会社青幻社)などがある。
元・国立歴史民俗博物館外部リニューアル委員 現・東京都江戸東京博物館外部評価委員現在は国際文化学園 美容考古学研究所所長。