Eurofins Clinical Testing Services Japanは、国内外で研究や規制が進むPFAS(有機フッ素化合物)に関する血中濃度分析について、国内初となる『PFAS自己採取血液検査受託サービス(研究用)』を、企業、事業者、自治体等の団体向けとして2023年11月29日に開始しました。
Eurofins Clinical Testing Services Japan「PFAS自己採取血液検査受託サービス(研究用)」
PFAS(ペルフルオロアルキル物質およびポリフルオロアルキル化合物)とは、有機フッ素化合物であり、PFOS、PFOA、PFHxSやGenXなど多くの化学物質を含む人工化学物質群のことを指します。
現在、人体をはじめとした生物に対する様々なPFASの毒性が明らかになっており、世界中で規制の動きが強まっています。
PFASは、私たちが日常生活で使用している、あるいは過去に使用していた電化製品、衣類、備品等に含まれており、撥水性のあるスプレーや消火剤、また半導体におけるエッチング処理工程等でも使用されています。
工場排気や消火剤等から土壌、地下水、公共用水、水道水等にPFAS汚染が広がっていると考えられ、日本国内でも研究や規制が順次進められています。
また本年7月、環境省が血液中PFAS検査の調査対象を一部地域から全国規模に広げる方針を示したこともあり、近年ますます注目されています。
ユーロフィンPFAS自己採取血液検査受託サービス(研究用)について
ユーロフィンでは、企業、事業者、自治体等の団体向けに、簡易で安全な「自己採取血液を用いた血中PFAS濃度測定サービス(研究用)」を開始します。
検査対象者の指先の血液を専用キットを用いて採取し、同社に返送します。
その後、PFAS検査機関である米国のユーロフィングループ企業にて、最新機器を用いた血中PFASの高感度測定を行います。
なお、PFAS検査機関であるユーロフィングループ企業は米国最大のPFAS検査機関であり、既に多くのPFAS検査の実績を持つ検査機関です。
ユーロフィンPFAS検査の特長
〇ユーロフィングループが自社開発した自己血採取キットを使用
〇米国では2023年初よりサービス開始済
〇ISO-17025認証を受けた米国 ユーロフィングループ検査機関にて測定
〇米国最大のPFAS検査受託企業であり、PFAS検査の豊富な実績を有する検査機関
〇最新鋭の高感度LC-MS/MS機器を用いた測定
〇通常採血による検査結果との良好な相関性を確認済(r > 0.95, p <0.05) ※1)
〇採血量はわずか120μL
〇主要PFASを測定
・スタンダード:16項目
・プレミアム:45項目
・45項目以外のPFASに関しても対応可
参考文献
※1 Courtney C. Carignan et al., Self-Collection Blood Test for PFASs: Comparing Volumetric Microsamplers with a Traditional Serum Approach, Environ. Sci. Technol. 2023, 57, 7950-7957