伊藤忠食品は、全国の商業高校生がプロデュースする“食”の商品コンテスト「第10回商業高校フードグランプリ」の本選を、2023年11月11日(土)に「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」で開催しました。
当日はスペシャルサポーターとしてお笑いコンビのおかずクラブの二人も登壇し、会場を大いに盛り上げました。
また、本コンテストの模様を記録したダイジェスト動画が、後日オンデマンド配信予定です。
伊藤忠食品「第10回商業高校フードグランプリ」
「商業高校フードグランプリ」は、コンテストを通じて参加される高校生が継続的に流通・販売可能な商品の条件や課題を学ぶことに加え、高校生のフレッシュな発想・アイデアで開発された商品による売り場の活性化を目的に、2013年より開催されています。
また、全国の地域食材を使用することで地方創生・地域食文化の活性化も目指しています。
10回目の開催となる今回は、予選を通過した6校が本選に出場しました。
4年ぶりにリアル形式で開催された本選のプレゼンテーション審査では、高校生たちの緊張感がダイレクトに伝わるなか、堂々とした振る舞いやマーケティング理論を活かした商品設計、企業への積極的なアプローチなど審査員も唸るプレゼンテーションが続出しました。
本選当日の様子
「持続可能な社会に向けた加工食品の開発」がテーマのプレゼンテーション審査では、地域の課題解決や活性化を目指して開発した商品について各校が発表を行いました。
近年の市場動向を調査した結果や消費者ニーズの追求、地元産業についての新発見など、開発の過程で高校生たちが学び、工夫してきた内容がふんだんに盛り込まれたプレゼンテーションでした。
スペシャルサポーターのおかずクラブの二人も真剣に高校生たちの発表に耳を傾け、時には笑いを交えながら各校に質問や感想を伝えるなど、本大会を大いに盛り上げていただきました。
大賞発表の際にはこの日一番の歓声があがり、受賞校の生徒たちからは驚きと喜びの様子が見て取れました。
壇上に上がると涙する生徒の姿もあり、これまで商品開発に取り組んできた高校生の熱意を改めて感じる瞬間となりました。
9名の審査員による審査の結果、以下のとおり大賞および各賞が決定しました。
大賞校:北海道函館商業高等学校「函商生コラボ だでうめぇ!! 北のハンバーグ」
大賞は函館商業高校。
マーケティング力、ターゲティング、配色、パッケージ、味・食感のいずれにおいても秀でていた点が評価されました。
文部科学大臣賞(大賞)/大和ハウス賞:北海道函館商業高等学校「函商生コラボ だでうめぇ!! 北のハンバーグ」※ダブル受賞
地場産食材の地産地消と地域活性化を目指して商品開発。
ダイス状にカットした北海道産男爵いもを使用することで、腹持ちのよさとおいしさにこだわったハンバーグに仕上げました。
袋のままレンジで3分お手軽調理。
たっぷりデミグラスソースがご飯にもパンにも合う逸品です。
イトーヨーカ堂賞/物流健闘賞:静岡県立伊豆伊東高等学校「伊豆ニューサマーオレンジゼリー」※ダブル受賞
地元の特産品であるニューサマーオレンジの廃棄率の課題解決と、今年度、新たに伊豆伊東高等学校として統合した「3校それぞれの想いを詰めたい」というコンセプトのもと商品開発。
ニューサマーオレンジの果汁入りで、甘酸っぱい青春の味を感じられるゼリーに仕上げられています。
来場者賞:千葉商科大学付属高等学校「高校生が考えた!!千葉県産ピーナッツ入りのシューラスク」
千葉県の名産品であるピーナッツをペースト状にしたものと、共同で商品開発を行った菓子工房で日常的に廃棄されているシュークリームの端材(皮)を有効活用して商品開発。
食品ロスの課題解決と、千葉の名産品を使って地元を盛り上げたいという想いのもと、地産地消にこだわった商品。
サクッとした食感が特徴で、ピーナッツを強く感じるお菓子です。
アサヒ飲料「カラダにピース」賞:長崎県立壱岐商業高等学校「イカゆずBeans」
島の高校生たちが、笑顔と幸せを運ぶお菓子を作りたいという願いから商品開発。
壱岐の島をイメージして、イカ粉を大粒のそら豆にまぶし、地元の柚子こしょうを配合しています。
独自の「粉まきそら豆 熱風ロースト製法」による職人の技が光る逸品です。
キリンビバレッジ賞/大塚食品『ビタミン炭酸マッチ』賞:広島県立西条農業高等学校「ゆずっぱちゼリー」※ダブル受賞
広島県安芸高田市高宮町川根で栽培された川根柚子を、手軽に味わえるようにゼリー飲料にした一品。
10代~20代の若者に、「ゆずの香りで勉強や気分疲れを癒してあげたい」という想いで商品開発。
まろやかな酸味と芳醇な香りが特徴です。
地域貢献賞:北海道札幌東商業高等学校「焼いてびっくり!?ブラックたこやき粉」
付属の北海道産乾燥タコと乾燥ネギ、水を容器に入れて振るだけで、簡単にたこ焼きの生地が完成するオールインワンキット。
イカ墨を使用しているため、焼くとインパクトのある黒いたこ焼きが完成します。
新型コロナウイルスの影響で深刻化した米余りの問題を解決するため、原料には小麦粉の代わりに北海道産米粉を使用しました。
※審査項目(6)「商品開発による地域社会への波及効果及び貢献度」において最高得点の高校が受賞
大会概要
名称:第10回商業高校フードグランプリ
主催:伊藤忠食品株式会社
開催日程:2023年11月11日(土)10:30~17:00
会場:三井ショッピングパークららぽーとTOKYO-BAY北館1F中央広場
実施内容:
・10:30~13:15 本選出場商品 試食販売・来場者投票
・13:30~15:00 プレゼンテーション審査
・15:15~15:45 本選出場商品 試食販売・来場者抽選会
・16:00~17:00 表彰式
本選出場校:6校(6商品)
後援:文部科学省、農林水産省、公益財団法人全国商業高等学校協会、全国商業高等学校長協会
特別協賛:アサヒ飲料株式会社、伊藤忠商事株式会社、大塚食品株式会社、キユーピー株式会社、キリンビバレッジ株式会社、大和ハウス工業株式会社、ヤマト運輸株式会社
準協賛・一般協賛: 計62社
協力:千葉商科大学
審査員・審査基準
(特別審査員)
・株式会社イトーヨーカ堂 田原 哲 氏
・株式会社エブリー 斎藤 香織 氏
(審査員)
・アサヒ飲料株式会社 東 誠司 氏
・大塚食品株式会社 堀内 雄大 氏
・キユーピー株式会社 坂崎 誠 氏
・キリンビバレッジ株式会社 佐藤 龍二 氏
・大和ハウス工業株式会社 村上 泰規 氏
・ヤマト運輸株式会社 稲森 浩司 氏
・伊藤忠食品株式会社 岡本 均 氏
※坂崎 誠 様の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
上記審査員により、以下(1)~(7)の評価項目に準じた審査を行いました。
(1)商品の味・食べ方の創意工夫
(2)商品の独創性、新規性
(3)商品のネーミング、パッケージデザイン
(4)価格の妥当性
(5)商品の流通性及び発展性
(6)商品開発による地域社会への波及効果及び貢献度
(7)プレゼンテーション審査
商業高校への教育支援の背景
2013年度より商業高校では、学習指導要領のひとつに 「商品開発」が新設され、2022年度より「商品開発と流通」に改訂されました。
当科目は商品の開発だけではなく、流通に必要な知識や技術を体験的に習得することが求められています。
商業高校生が継続して流通・販売可能な商品に必要な条件や課題を学ぶために、食品の中間流通業を営む同社は、本業を活かしたサステナビリティ活動の一環として、若い人材の育成と地域食文化の継承の観点から、商品開発と流通を学ぶ商業高校の教育支援を行っています。