京都と滋賀に自社工場を構え、寝装品を製造販売する創業75年の岩本繊維は、「ホテル旅館部門」の2023年4～9月の半期売上が前年同期比で177％と、好調であったことを発表しました。
岩本繊維「2023年4～9月期売上」
小ロットのオーダーメイド生産を可能とする岩本繊維の自社工場
岩本繊維 BtoB専門サイト：
https://www.iwamoto-senni.co.jp/business_bedding/
「ホテル旅館部門」での販売(売上)実績好調の背景
同社事業のうち「ホテル旅館部門」の2023年4～9月の半期売上実績は約5,100万円でした(2023年3月21日～9月20日集計値)。
これは前年同期(約2,800万円)の177％となります。
特に5月から問い合わせが増加し、中でも「ウェア」が売上を牽引しました。
同社は、好調となった要因は以下の3つと考えています。
要因1. コロナ禍で影響を受けた宿泊・旅行業の回復
コロナ禍を経て、インバウンド需要の回復や国内旅行者の増加に伴い、同社への「小規模高級旅館」からの問い合わせ数が増加しました。
ホテル・旅館が「オリジナル館内着」を求めてインターネット検索した結果、同社のWEBサイトのアクセス数が前年同期214％となり、1年間で新規取引先が100社増えました。
特にオリジナリティで差別化を求めるホテル・旅館が多い傾向にあります。
大手繊維会社の場合、条件が大ロットでの受託だったり、試作時に高いサンプル料金が必要だったりと、小規模宿泊施設のニーズに対応することが難しい場合があります。
一方で同社は小ロットでオーダーメイドが可能な自社工場を所有し、サンプルも実費のみ(または無料)負担のため、部屋数が少ないホテルや旅館に大変好評です。
要因2. 素材とデザインの豊富さ、きめ細やかな対応が顧客ニーズをつかむ
同社は、取扱い素材の新規投入やリニューアルを積極的に行っています。
これにより顧客に商品の選択肢が増えたこと、また、デザイン実績が蓄積され同社からの提案の幅が広がったことで顧客のニーズに応えられ、受注につながっていると分析しています。
また、一般的にホテル・旅館のパジャマやオリジナル館内着は、メンテナンスが大変な天然繊維を避け、クリーニングが楽な化学繊維のものが主流です。
一方、同社は綿100％の天然繊維を使用しているため着心地が良く、かつシワ防止加工を施している素材もあるためメンテナンスも容易で、宿泊者と施設側の双方のニーズに応えることができます。
必要であればクリーニング方法も指南するなど、きめ細やかな対応も行っていることも好調となった理由の一つと考えています。
要因3. 既存顧客からの紹介の増加
コロナ禍が落ち着き、取引先のホテル・旅館が新施設を開業するなどで増床した結果、既存顧客からの紹介案件が約2倍に増えたことも売上増加の一因と考えています。
自社工場での制作風景
取引事例の紹介
＜事例1. 隠岐ユネスコ世界ジオパーク、泊まれる拠点「Ento (エントウ)」＞
Entoさまからのコメント：お客様からの声としては「肌触りが良くて着心地が良い」「柔らかくてゆったり着られる」など、ポジティブな感想ばかりです。
お土産で購入されていく方も多くいらっしゃいます。
生地選びから仕上げの微調整まで細部のこだわりにも対応いただいて大変満足しています。
Ento
所在地 ： 〒684-0404 島根県隠岐郡海士町福井1375-1
TEL ： 08514-2-1000
宿泊料金： 税込16,150円/人～
URL ：
Ento外観(Photo by Kentauros Yasunaga)
Entoオリジナル館内着
＜事例2. 一泊一組限定、鎌倉材木座の一軒家の宿「MAYA」＞
MAYAさまからのコメント：お客様用のパジャマ、ベッドリネン、スタッフの制服の制作をお願いしています。
パジャマはとても着心地が良く、お客様からも「購入させて欲しい」と要望が上がるほど好評です。
縫製の糸も細く、タグも極力着心地に影響しないように丁寧に作っていただいているので肌に直接触れても気持ちよく着ることができます。
制服はこちらの要望を伝えると膨大な生地の中から、複数種類のサンプルを選んですぐにお送りいただけました。
制作前のサンプルも何パターンか作っていただき、安心して発注ができました。
毎度、納品物に添えられる手書きのメッセージもほっこりしています。
MAYA
所在地 ： 〒248-0013 神奈川県鎌倉市材木座3-17-29
TEL ： 0467-60-4020
宿泊料金： 朝食付2名 税込272,250円～
URL ：
https://mayakamakura.jp/
MAYAオリジナル館内着
MAYA外観(上)、客室(左下)、ラウンジ室(右下)
今後の事業展開
今後はホテル・旅館以外の施設からの案件にも力を入れたいと考えています。
これまで、保育園のお昼寝用カバー、エステ店の施術台用シーツ、漫画喫茶店のソファー用カバー、家具製造会社からの変形ベッドマットレス用のシーツなどの依頼がありました。
今後需要が高まる介護施設向けのパジャマなども「小ロット＆オーダーメイド対応」の強みを活かし積極的に取り組むとのことです。
また、同社はホテル・旅館向け業務用カバー・パジャマ・布団以外にも、BtoC向けの寝具やルームウェアなどの製造販売も手がけています。
今後はBtoC向けに海外での販売を強化するとともに、ルームウェア＆インナーウェア系での新市場の開拓、およびBtoCの実店舗を展開していきたいと考えています。
岩本繊維株式会社について
昭和23年に岩本縫工所として創業、昭和48年に岩本繊維株式会社として法人化して以来、お客様に「こんな商品が欲しかった！」と心からご満足いただき、喜んでいただける、そして感動すらしていただけるような商品作りを目指し、品質・技術向上を日々改善し続けてまいりました。
また、自社工場をもつことでクイックデリバリー、サイズオーダー、多品種少量生産を可能にし、京都本社に併設していることで企画から製造、販売までをトータルにできることは同社の大きな強みです。
今後もお客様の笑顔を原動力に、責任、誠意をもって社員一丸となり「お客様の満足を追求し、日々改善を続ける。
」ことを実現していきます。
会社概要
社名 ： 岩本繊維株式会社
所在地 ： 京都府京都市西京区桂上野中町76番地
代表者 ： 代表取締役社長 岩本 悠資(いわもと ひろし)
設立 ： 1948年
資本金 ： 1,000万円
事業内容： 布団カバーを中心とした寝装品の製造販売
URL ：ttps://www.iwamoto-senni.co.jp/
