絵本の普及活動を行う 一般財団法人 絵本未来創造機構は、サン=テグジュペリ『星の王子さま』の出版80周年を記念し、2023年8月31日に東京・10月13日に大阪の帝国ホテルにて、平和を願い地球環境を守るためのイベントを開催しました。
出版社・書店関係社ほか、同機構の認定講師、さらに「星の王子さまミュージアム(3月末に閉館)」で広報担当を務めた都路 一海氏など東京・大阪合わせて70名以上の方が参加しました。
絵本未来創造機構『星の王子さま』出版80周年記念イベント
当日は、帝国ホテルの提供する『星の王子さま』の物語をイメージしたアフタヌーンティーを楽しみながら、「大切なものは目にみえない」という小説内に登場するメッセージを元に、参加者同士で世界の平和や地球の未来について語り合いました。
冒頭の挨拶で、主催の一般財団法人 絵本未来創造機構の仲宗根 敦子代表理事は「大切なものは、目に見えない」という『星の王子さま』の一説を紹介。
「同書の世界観をみなさんと共有したい。
地球の未来のために、私たちが責任を果たしていく必要がある、そのためにも、想いのある皆様と絆を深めていきたい」
と挨拶をしました。
Earthclinicの代表で、アンパンマン研究家でもある小磯 卓也氏は
「自分にとって何が大切か、何のために生きているか、を考える上で、同書の存在が大きい。
アンパンマンの作者であるやなせたかし氏もサン=テグジュペリからの影響を強く受けており、当書は私たちに大切なメッセージを伝えている」
と挨拶をしました。
その後、イベントのゲストとして、「星の王子さまミュージアム」で広報担当を務めた都路氏が登壇し『星の王子さま』に込められた作者の想いや、世界で長年愛される所以を語りました。
ゲスト講和の最後には、現在の世界情勢についても言及し、サン=テグジュペリの想いは、世界を守ろうとする普遍的メッセージである、とお話しされました。
<当日の様子>
「星の王子さま」の世界観と私たちが今大切にしたいコト
『星の王子さま』は世界中で300を超える国(地域)の言語で翻訳され、70年以上にわたって読み継がれてきた素晴らしい物語です。
砂漠に不時着した飛行士が、宇宙のどこかの星からやってきた小さな王子さまと出会う不思議な物語です。
人間の絆や愛の意味を問うた哲学的な童話として有名であり、子どもだけでなく大人にも多くの気づきを与えてくれる一冊です。
また、『星の王子さま』には、地球や子どもを守ること、持続可能な社会をつくること、平和を維持すること、といった大切な世界観が含まれており、戦争や環境問題などによって揺らぐ現代社会に対する、指針を示してくれているようにも思います。
今回のイベントは、こうした『星の王子さま』の世界観を改めて体感し、星の王子さまがもともと住んでいた星に残してきたバラに対しての責任を持つことと同様に、人々が地球に対して責任を持っていくことの重要性を思い起こす機会となりました。
主催メッセージ
■一般財団法人 絵本未来創造機構 代表理事 仲宗根 敦子
子どもの心の成長には、EQ(感情知能)を育てることが欠かせません。
「星の王子さま」の物語は、「大切なことは目に見えない」というメッセージを通じて、その大切さを気づかせてくれます。
子どもが他者との関係を築いたり、思いやりの心を持ったりするためには、感情を理解し、コントロールする力が必要です。
読み聞かせを通じて、親子の絆を深め、子どもに寄り添い、感情を共有することが出来ます。
そして、子どもは自分と他者の感情を理解する力を育くむことができます。
また、対人だけでなく、地球環境への思いやりも、EQを高める大切な要素です。
目に見える結果だけでなく、見えない心の成長を大切にし、子どもが豊かな感情を持つ人間に成長できるよう絵本の読み聞かせの普及を推進していきたいと思います。
子どもも大人も学べる!SDGsがわかるおススメ絵本5選!
『星の王子さま』からのメッセージである、「地球や子どもたちの未来を守り続けていく」ためには、私たち一人ひとりが当事者意識を持ち、考え、行動していくことが大切です。
一般財団法人 絵本未来創造機構は、「Ehon for Dream, Smile, Peace」をスローガンとして、地球の未来を本気で考え、SDGsなどの国際的な目標達成への貢献をしていきたいと考えます。
SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」という英語の頭文字をとった略称で、17の目標とより具体的に示した169のターゲットから構成されています。
子どもたちに、SDGsについて興味関心を持ってもらうに絵本がぴったりです。
また、子どもだけでなく大人が読んでもわかりやすい絵本もたくさん出ています。
今回は、SDGsについて楽しく学べるおすすめの絵本を5冊紹介します。
『ほしのおうじさま』
■出版社:主婦の友社
■作 :アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ、ルイーズ・グレッグ
■絵 :サラ・マッシーニ
■訳 :福本 友美子
『プラスチックのうみ』
■出版社:小学館
■作 :ミシェル・ロード
■絵 :ジュリア・ブラットマン
■訳 :川上 拓土
『せかいはいったいだれのもの?』
■出版社:評論社
■作 :トム・ポウ
■絵 :ロバート・イングペン
■訳 :小川 仁央
『森が海をつくる』
■出版社:自由国民社
■作・絵:葉 祥明
■英訳 :リッキー ニノミヤ
『ちきゅうのための1じかん あかりをけそう! アースアワー』
■出版社:評論社
■作 :ナネット・へファーナン
■絵 :バオ・ルー
■訳 :おがわ ひとみ
【一般財団法人 絵本未来創造機構について】
絵本の読み聞かせがいかに大事かを考えてきた、一般財団法人 絵本未来創造機構。
理事長である仲宗根 敦子が絵本の素晴らしさに気付いたことをきっかけに設立。
日本だけではなく世界中で絵本講座を実施するなど、積極的に読み聞かせや講演活動を行っています。
■団体概要
団体名 : 一般財団法人 絵本未来創造機構
代表者 : 代表理事 仲宗根 敦子
事業内容 : ・絵本講座のコンテンツ開発・絵本講座の開催
・EQ絵本講師(R)育成・絵本子育ての講演
・絵本文化の啓蒙活動・海外での絵本講座の開催
EQ絵本講師 : 約850名 ※2023年5月末時点
設立 : 2020年8月28日
ホームページ: https://eq-ehon.com/