ラガルト・テクノロジーは、日本の上場株式への投資家(主に個人)を対象とした、チャート表示とスクリーニングを行うWebサービスTactico(タクティコ)の提供を、2023年9月20日より本格始動しました。
ラガルト・テクノロジー Tactico(タクティコ)
Tactico: https://www.tactico.jp/
Tacticoは主要な特徴として次の3点を備え、投資家の銘柄発見を助けることを目標にしています。
● チャート表示とスクリーニングによる過去データの数値計算と結果のビジュアル化
● ChatGPTを利用した銘柄解説
● 機械学習による類似チャート認識
■銘柄発見機能へのフォーカス
日本の上場企業は2023年8月末時点で3,899社あります。
どの投資家にとっても、次の有望銘柄を発見することは手間のかかる作業ですが、Tacticoは次の2つの機能によって銘柄発見活動をサポートします。
(1) 株価のチャート表示
過去の株価をローソク足のグラフにしたものです。
これは他のWebサイトや新聞等でも多用されていまおり、派手さはありませんが基本かつ重要な機能です。
(2) 柔軟なスクリーニングエンジンによる銘柄ランキング
値上がり率ランキングのような単純なものは各証券会社が提供するような既存のツールでサポートされていますが、Tacticoは独自のスクリプト言語とそれを解釈するエンジンを内蔵しており、例えば「過去3日の平均出来高がそれ以前の200%以上」「移動平均線が上向きかつ乖離率も拡大傾向」のような柔軟な条件づけをすることができます。
今回のリリースでは約20種類の組み込みのスクリーニング条件を搭載していますが、次期バージョンアップにおいてはユーザ自身が独自にスクリプトを記述することで極めて高い柔軟性を獲得できます。
(3) 銘柄をグループ化するポートフォリオ機能
これから投資を検討している銘柄群、のようにグループを作成・保存できます。
上記(1)(2)いずれの場合でも、多数の銘柄の直近3か月のチャートを1枚の画面で見ることができます。
公開設定であるものについてはURLをSNS等で共有するだけで、スクリーニング結果や他のTacticoユーザが作成したポートフォリオを閲覧できます。
これはふだんマークしていない銘柄を発見することに大きく貢献します。
■ChatGPTによる銘柄解説
各企業のおおまかな解説と業績情報をChatGPTに出力させたものをチャート画面上に表示しています。
さらに、この会話の続きをTacticoユーザ自身がさらにChatGPTに質問を投げることで継続できるようにしています。
■機械学習による類似チャート認識
機械学習技術を使い、「今見ている銘柄の今日までの値動き」に類似した過去の別銘柄の値動きにスコアをつけ、それが高いものをチャート画面上に重ねて表示したり、全銘柄を通算しての類似度スコアの高いものを一覧表示することができます。
過去に類似した動きがあったからといって将来の株価の動きがそれをなぞるという保証はもちろんありませんが、一定の参考にはなります。
またこれも、未知の銘柄を発見する目的も兼ねたものです。
■開発の背景とこれまでの経緯
Tacticoの前身は、2003年~2010年頃、当社代表取締役である岡嶋 大介が個人の趣味で作成・配布していた同名のWindowsアプリケーションです。
機能面では類似した部分もありますが、今回クラウド時代のWebアプリケーションとしてリニューアルし、ChatGPTのような新しいツールと組み合わせてふたたび投資家のための株価分析ツールとして登場しました。
■今後の展開予定
現在はすべての機能を無償提供していますが、将来は有償版と無償版で機能を分ける予定です。
また、リアルタイムデータ対応や日本以外の国の株式市場への対応、上記にあるようなスクリプトのカスタマイズ機能の開放も2024年末までかけて徐々に展開していく予定です。
Tacticoのゴールは、過去の株価データから計算可能で、かつトレーディングに役立つデータの計算とビジュアライズを誰でも扱えるようにするツールを提供することにあります。