記事ポイント
- 2026年9月10日から10月6日まで開催
- 入館無料、日曜・祝日は休館
- 7つのチャプターで創作を紹介
アーティスト・舘鼻則孝の創作活動15周年を記念した展覧会が、女子美アートミュージアムで開催中です。
「手しごと」を軸に、創作の原点とその先にある可能性を見つめます。
舘鼻則孝 創作活動15周年記念「リシンク-舘鼻則孝と手しごと- 展」

- 会期:2026年9月10日(木)から10月6日(火)まで
- 会場:女子美アートミュージアム(女子美術大学 相模原キャンパス10号館1階)
- 所在地:〒252-8538 神奈川県相模原市南区麻溝台1900
- 開館時間:10:00から17:00まで(入館は16:30まで)
- 休館日:日曜・祝日
- 入館料:無料
- 主催:女子美術大学 デザイン・工芸学科 工芸研究室 / NORITAKA TATEHANA STUDIO
- 共催:女子美術大学染織文化資源研究所
- 協力:女子美術大学美術館 / 読売新聞社
- 協賛:artience株式会社 / Zutti Mattia
- 後援:相模原市 / 相模原市教育委員会
- 同時開催 舘鼻則孝 展「Venus」:2026年9月10日(木)-9月30日(水)/Joshibi SPACE 1900(女子美術大学 相模原キャンパス1号館1階)
女子美アートミュージアムで、アーティスト・舘鼻則孝の創作活動15周年記念展「リシンク-舘鼻則孝と手しごと-」を開催中です。

舘鼻は2010年の活動開始以来、「Rethink」という考え方を創作の根幹に据え、日本の伝統文化や工芸に新たな視点を与える作品を発表してきました。
会場は7つのチャプター構成。「伝統」「文化」「手しごと」「技術」「協働」「歴史」、そして「色」の視点から創作を読み解きます。
Chapter 1|伝統を履き替える

舘鼻則孝の創作活動の原点となった《Heel-less Shoes》を起点にする章です。

東京藝術大学在学中に花魁を研究していた舘鼻は、彼女たちが履いていた高下駄から着想し、卒業制作として最初の《Heel-less Shoes》をつくりました。
《Heel-less Shoes “Atom”》などの作品とあわせ、学生時代から収集してきた1950年代のアメリカ製の靴木型や、制作に用いる道具、素材も展示します。
Chapter 2|文化を読み替える

《Woodcuts》は、香木の組み合わせを図案化した「源氏香の図」に着想した木版作品です。
本展では52種の図案を展開。香りを判別するための記号だった図像を、現代の視覚表現として読み替えます。

225本の矢で構成される《Arrows》は、魔除けや神事と結びついてきた「矢」に着目した作品です。
Chapter 3|手しごとを編み直す

絵師、彫師、摺師の分業による浮世絵の仕組みを現代に再構築した、令和版浮世絵《東海道五十七次》を展示します。

江戸組紐の老舗・龍工房との協働による《Heel-less Shoes》など、伝統的な技法を現代の作品へと展開してきたプロジェクトも紹介します。

宮本卯之助商店との協働による《雷鼓》など、長い歴史を持つ技術と舘鼻の作品世界が交差する試みも並びます。
Heel-less FLOW Shoes — UNRAI (Cloud & Thunder)

本展のための新作《Heel-less FLOW Shoes — UNRAI (Cloud & Thunder)》では、舘鼻と人形師・中村弘峰が新たに協働しています。

「FLOW(流れ)」と「不老」。同じ響きで相反する意味を持つ二つの言葉を重ね、文化は変化することによって受け継がれていくという考えを表現しています。
Chapter 4|未来をかたちづくる

舘鼻の制作では、伝統的な技法とともに、3Dスキャン、デジタルモデリング、3Dプリンティングなどの技術も積極的に取り入れられています。

《Frozen Boots》から展開した彫刻作品や《Void Sculpture》、デジタル技術で身体や履物の構造を再考する作品などを紹介します。
Chapter 5|ともにつくる

舘鼻はこれまで、Lady Gaga、Daphne Guinness、Zutti Mattiaをはじめ、さまざまな表現者との対話を通して作品を生み出してきました。
本章では、こうした協働を通して、作品がどのように新たな意味や姿を獲得してきたのかを紹介します。
Chapter 6|歴史と対話する

古い図像や工芸品、写真、資料を現在の視点から見つめ直し、新たな作品の入口を見つけ出してきました。

本章では、収集してきた資料とそこから生まれた作品を通して、リサーチと制作の関係を紹介します。
Final Chapter|色から始まる

舘鼻のスタジオには、作品制作のために独自に調色された3,000色以上の色見本「NORITAKA TATEHANA TONES」が蓄積されています。

膨大なトーンカードの一部を初公開。雷雲の間から差し込む光を描いた《Descending Painting (Folding Screen)》などを通して、色と絵画の関係を紹介します。
artienceと考える「色をつくる」という手しごと

artienceの「色をつくる現場」と絵画制作を接続する試みとして、協働による新作《Abstract Painting (Surplus)》を制作しました。

作品に用いられているのは、印刷インキの製造工程で生じた余剰インキです。

artienceのインキ製造所で調色を担う職人が使うヘラや、発色や品質を確認する「ドローダウン」のための道具・資料も紹介しています。
リシンク –舘鼻則孝と手しごと– 展 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K.
舘鼻則孝 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Chapter 1|伝統を履き替える / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Heel-less Shoes|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Woodcuts, 2019|鈴木コレクション / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Arrows, 2019|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
東海道五十七次|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Heel-less Shoes “Atom”, 2023|鈴木コレクション / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
雷鼓|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Heel-less FLOW Shoes — UNRAI (Cloud & Thunder) |作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K.
Chapter 4|未来をかたちづくる / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Void Sculpture, 2018 |作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Chapter 5|ともにつくる / Lady Gaga / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Chapter 6|歴史と対話する / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Heel-less Shoes, 2026|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Descending Painting (Folding Screen), 2023|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
NT Tone Card|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
Abstract Painting (Surplus), 2026|作家蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION
ドローダウン|artience株式会社 所蔵 / ©︎NORITAKA TATEHANA K.K. Photo by GION








