ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り

Drama(映画・エンタメ)

試写会で感じた圧倒的没入感!ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り

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2016年の公開以来、世界中で愛され続けている『モアナと伝説の海』。

続編の公開も記憶に新しく、すでにアニメーションとして完璧な完成度を誇る本作が、この夏<超>実写版としてスクリーンに帰ってきます。

7月10日に行われた最速試写会後、SNSにはいち早く本作を鑑賞したファンたちの声が溢れました。

多く見られたのは、「原作の世界観が驚くほど忠実に再現されている」「映像美に圧倒された」といった安堵と絶賛の声。

そして何より観客を驚かせたのは、「モトゥヌイの村が、本当に実在しているかのように感じられた」という圧倒的なリアリティでした。

※この記事ではあらすじ以上の展開(物語の核心)には触れておりません

 

ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り

 

ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り

 

7月10日に行われたディズニー超実写版『モアナと伝説の海』最速試写会。

Dtimes編集長・あずさゆみも会場へ足を運び、ひとあし早く本作を鑑賞してきました。

巨大なスクリーンに映し出された光景を前に真っ先に覚えたのは圧倒的な「実在感」

単なるアニメーションのトレースを越えて、なぜ本作は観客の心を揺さぶるのか。

超実写版という挑戦が生んだ「4つの進化」を軸に紐解いていきます。

 

スクリーンから伝わる「質感」。圧倒的没入感を生むビジュアル

 

ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り2

 

本作の映像を目の当たりにして最も驚かされたのは、スクリーンから伝わってくる確かな「質感」です。

アニメーションの空想の世界を、生身の人間が息づく場所としてスクリーンに現出させる。そのために制作陣が取ったアプローチは、徹底した「オーセンティシティ(本物らしさ)」の追求でした。

モアナの住むモトゥヌイの村は10エーカー(約4万平方メートル)にも及ぶ巨大セットで再現され、ハンマーや釘といった現代の建築用具を一切使用せず、トンガ出身の達人の指導のもと、ココナッツの繊維などを用いた伝統的な技術のみで組み上げられています。

モアナが乗るカヌーもCGの産物ではなく、実際に海を航行できる本物が制作されました。

手作業で編まれた繊維の粗さや、波を打つ本物の木製カヌーの重みといった細部の徹底した質感が「作り物ではない」という説得力を生み、没入感を生み出しているのです。

こうしたポリネシア文化への敬意と本質の追究は、日本の歴史や文化を本質から深く理解し、圧倒的なリアリティで再現して世界中を熱狂させたドラマ『SHOGUN 将軍』に通ずる精神性がうかがえます。

 

生身の肉体が宿す、ルーツと魂

 

ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り3

 

予告編から注目を浴び、絶賛の声を集めているのが風と海をつかさどる半神半人マウイ役のドウェイン・ジョンソンです。

そもそもマウイはドウェインがアニメーション版の制作陣とともに作り上げた“分身”のような存在なのですが、サモア系アメリカ人であるドウェインは、マウイの姿に自身の祖父を明確に重ね合わせています。

トーマス・ケイル監督が「彼がマウイの髪型とタトゥーをまとってカメラの前に立った時、『これこそが本物だ』と直感した」と語る通り、その圧倒的な存在感とユーモアは、時に反発し、時に寄り添うモアナとの最高のケミストリーを生み出しています。

自身のルーツと誇りをキャラクターに完全に憑依させているからこそと言えるでしょう。

そして、本作の主人公モアナ役に、世界中3万人を超える候補者の中から抜擢されたのが18歳の新人キャサリン・ランガイアです。

トーマス・ケイル監督は彼女を選んだ理由を「恐れを知らない好奇心と“不屈の精神(闘志)”を感じた」と語っていますが、スクリーンを見つめるキャサリンの真っ直ぐな視線には、まさにその言葉通りの強烈なパワーが宿っていました。

特別な力を持たない彼女が、迷い、挫折しながらも前に進んでいく等身大の姿は、実写ならではの生々しさをもって私たちに勇気を与えてくれます。

 

愛される名曲の進化と、ふたりのモアナが交差する奇跡のメロディ

 

 

本作の感動をさらに一段階引き上げているのが、実写版のために用意された音楽です。

もちろん、アニメーション版の公開以来多くの人々に愛されてきた名曲たちも健在!

モアナの迷いや希望を歌い上げる「どこまでも ~How Far I'll Go~」や、マウイの自信家でありながら憎めない愛らしさが詰まった「俺のおかげさ(You're Welcome)」といった本作を代表する楽曲群が、新たなアレンジによる歌唱で装いも新たにスクリーンに鳴り響きます。

そして特筆すべきは、リン=マニュエル・ミランダが書き下ろした新曲「Along The Way」の存在です。

実写版モアナ役のキャサリン、マウイ役のドウェインに加え、アニメーション版でモアナを演じたアウリイ・クラヴァーリョ(本作では製作総指揮)も歌唱に参加しています。

約10年前に自身もオーディションでモアナ役に抜擢されたアウリイは、本作の製作過程でキャサリンを温かく見守り、支え続けてきました。

キャサリンがこの曲について「ドウェインとアウリイが私を見つけ、道が交わるの」と語る通り、アニメーションと実写、“ふたりのモアナ”の魂が響き合う楽曲となっています。

 

今を生きる私たちに響く、等身大の勇気

 

ディズニー超実写版『モアナと伝説の海』が追求した“本物志向”の映画作り4

 

本作を観終わった後、多くの人が「モアナから元気をもらえた」と感じる理由。

それは、モアナが決して特別な力を持った無敵のヒーローではなく、私たちと同じように不安や迷いを抱えながらも一歩を踏み出す「等身大の存在」だからではないでしょうか。

未知の世界への恐怖を乗り越え、愛する島や人々のためにサンゴ礁の先へと飛び出していくモアナ。

失敗しても立ち上がり、真っ直ぐに相手と向き合おうとするその不屈の精神は、実写での表現を通すことで、より強い説得力を帯びています。

モアナのひたむきな姿は、日々を生きる私たちに、新しい一歩を踏み出すためのポジティブなエネルギーを届けてくれるはずです。

 

 

日本版では、前作から続投する尾上松也さん(マウイ役)と、新たに抜擢されたTSUZUMIさん(ME:I/モアナ役)の強力タッグが吹き替えを担当。

字幕版を堪能したファンからも「次は吹き替えで観たい!」と、早くもリピートを期待する声が上がっています。

本筋はそのままに、実写ならではの「本物の質感」と「深い没入感」を手に入れた本作。

なぜこの夏、モアナが帰ってきたのか。その答えを、ぜひ劇場の巨大スクリーンで体感してください。

あずさゆみ/テーマパーク・キャラクター系ジャーナリスト

Dtimes編集長。数々の現場経験を活かしライター、ジャーナリスト、フォトグラファーとしても活動。

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配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

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