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24団体が業界横断、2最大52%削減に貢献! ガス石油省エネ給湯機普及促進会議「スマいる給湯プロジェクト」

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記事ポイント

  • 給湯機メーカー・エネルギー事業者など24団体が参画する「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(スマいる給湯プロジェクト)」が2026年5月19日に設立されました
  • ガス石油省エネ給湯機の使用で年間CO2削減効果は機種により約13%〜52%、2035年度に市場の75%へのスタンダード化を目指します
  • 対象機種はエネファーム・ハイブリッド給湯機・エコジョーズ・エコフィールの3カテゴリです

 

家庭で使うエネルギーの約3割を給湯が占めるという現状を踏まえ、2026年5月19日に給湯機メーカーやエネルギー事業者など24団体が参画する「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(通称:スマいる給湯プロジェクト)」が設立されました。

同会議は2050年カーボンニュートラルの実現と、2035年度60%・2040年度73%の温室効果ガス削減目標(いずれも2013年度比)への貢献を目的としています。

業界の枠組みを超えた横断連携によって、家庭における省エネ給湯機のスタンダード化が本格的に動き出します。

 

ガス石油省エネ給湯機普及促進会議「スマいる給湯プロジェクト」

 
5月19日の設立発表会の様子

 

  • 設立日:2026年5月19日
  • 正式名称:ガス石油省エネ給湯機普及促進会議
  • 通称:スマいる給湯プロジェクト
  • 目標:2035年度 ガス石油省エネ給湯機のスタンダード化(市場の75%を想定)
  • 参画団体・行政:24団体
  • 座長:芝浦工業大学建築学部長・秋元孝之氏

「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」は、給湯機メーカー・エネルギー事業者・流通・住宅・消費者の各団体が業界横断で連携する組織です。

設立と同日の2026年5月19日に第1回全体会議も開催され、設立目的と今後の活動方針が確認されました。

会議の目指すところは、2035年度に設置スペース等の制約がない全物件へガス石油省エネ給湯機を普及させる「スタンダード化(市場の75%を想定)」の実現です。

現在エコジョーズの販売割合は45%にとどまっており、資源エネルギー庁のトップランナー制度(2025年4月決定)では2028年度までに62%へ引き上げることが求められています。

 

設立の背景と課題

 

設立の背景には、家庭部門の給湯分野がエネルギー消費の約3割を占めながら、省エネ給湯機の普及が十分に進んでいない現状があります。

ガス石油省エネ給湯機の使用により年間約13%〜52%のCO2削減が期待される一方、機器名称や経済メリットに関する消費者認知の不足、ドレン水処理における自治体ごとの判断差、賃貸住宅オーナーの導入動機不足といった複数の課題が存在します。

座長を務める芝浦工業大学建築学部長・秋元孝之氏は設立発表会で、給湯機メーカー・エネルギー事業者・流通事業者・住宅事業者・消費者団体など多様なステークホルダーが連携し、新築・既築住宅・集合住宅を含めた高効率な省エネ給湯機の普及促進を進めることの重要性を表明します。

会議の活動体制は「全体会議」の下に「運営管理委員会」「普及PR活動WG」「ドレン施工WG」の3つのワーキンググループが設置されています。

 

3種のガス石油省エネ給湯機

 

ガス石油省エネ給湯機は、従来の給湯機と比べてCO2排出量を大幅に削減できる機器の総称で、エネファーム・ハイブリッド給湯機・エコジョーズ・エコフィールの3カテゴリが対象です。

CO2削減効果は機種により年間約13%〜52%と幅があり、設置環境や家族構成に応じた選択が可能です。

 

エネファーム(家庭用燃料電池)

 
エネファーム(家庭用燃料電池)の仕組み(イメージ) 出典:住宅省エネ2026キャンペーン 公式HPより

 

  • 燃料:都市ガス・LPガス(水素を取り出して発電)
  • CO2削減効果:年間約1〜1.5t(発電分含む)
  • 停電時:500〜700Wの発電継続が可能

エネファームは、都市ガス・LPガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させて発電し、同時に発電時の熱でお湯を沸かす「創エネシステム」です。

電気とお湯を自宅で同時に作り出すため、購入電力を削減しながら家庭の光熱費も低減できます。

年間のCO2削減効果は発電分を含め約1.0〜1.5tに達します。

万一の停電時も発電を継続し、500〜700Wの電力で照明・テレビ・携帯電話の充電が利用できます。

給湯も継続して使えるため、非常時の備えとしても機能します。

 

ハイブリッド給湯機

 
ハイブリッド給湯機の仕組み(イメージ) 出典:住宅省エネ2026キャンペーン 公式HPより

 

  • 仕組み:電気のヒートポンプ+ガスのエコジョーズの組み合わせ
  • CO2削減効果:年間約52%低減(従来型ガス給湯機比・6地域・4人家族の場合)
  • 給湯光熱費:約56%低減(同条件)

ハイブリッド給湯機は、空気熱を利用するヒートポンプとガス省エネ給湯機・エコジョーズを組み合わせた高効率給湯システムです。

沸き上げ温度を低く抑えてヒートポンプ効率を大幅に高めるとともに、タンクを小型化して放熱ロスを最小化しており、従来型ガス給湯機と比べCO2排出量を約52%、給湯光熱費を約56%削減できます。

家族人数が変わっても高い省エネ性が維持される設計となっています。

 

エコジョーズ・エコフィール

 
左:従来型給湯機、右:エコジョーズ・エコフィールに採用される潜熱回収型給湯機の仕組み(イメージ) 出典:住宅省エネ2026キャンペーン 公式HPより

 

  • エコジョーズ:潜熱回収型ガス給湯機
  • エコフィール:潜熱回収型石油給湯機
  • 熱効率(定格):従来の78〜83%→約95%に向上
  • CO2削減効果・給湯光熱費:約13〜14%低減(地域・家族人数によらず)

エコジョーズは、お湯を沸かす際に発生する約200℃の排気熱を二次熱交換器で再利用し、熱効率(定格)を従来の78〜83%から約95%まで向上させたガス給湯機です。

エコフィールは同様の潜熱回収の仕組みを石油給湯機に採用しており、いずれも従来型と比べてCO2排出量・給湯光熱費を約13〜14%削減します。

二次熱交換器の使用により1日あたり1〜2Lのドレンが発生しますが、会議内に設置された「ドレン施工WG」が各自治体のドレン水処理判断への対応と排水工事方法の浸透を担います。

 

エネファームのCO2年間削減量は発電分を含め約1〜1.5t、ハイブリッド給湯機は従来型比で最大約52%、エコジョーズ・エコフィールは約13〜14%と、機種ごとに異なる削減効果が数値で示されています。

給湯機メーカー・エネルギー事業者・住宅・流通・消費者団体の24団体が業界を横断して連携することで、認知不足・施工課題・賃貸住宅への導入動機不足という三つの障壁を同時に解消する体制が整います。

ガス石油省エネ給湯機普及促進会議「スマいる給湯プロジェクト」の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. スマいる給湯プロジェクトの詳細情報はどこで確認できますか?

 

A. ガス石油省エネ給湯機普及促進会議の公式サイトに掲載されています。

 

Q. エコジョーズとエコフィールの違いは何ですか?

 

A. エコジョーズは都市ガス・LPガスを使用する潜熱回収型ガス給湯機で、エコフィールは同様の潜熱回収の仕組みを採用した石油給湯機です。

いずれも従来型と比べてCO2排出量・給湯光熱費を約13〜14%削減します。

 

Q. 賃貸住宅への省エネ給湯機の普及はどう進められますか?

 

A. 賃貸住宅オーナーや管理会社への導入動機づけが「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」の活動課題として明記されており、運営管理委員会が参画団体・行政と連携して対応方針を策定します。

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