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補助対象は全体の15%、月額24万円超が平均! TRデータテクノロジー「サービス付き高齢者向け住宅 新要件対応型 実態調査」

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記事ポイント

  • 令和8年度から適用された新補助要件(25m2以上・キッチン付)を満たすサ高住は全国でわずか15%(1,232ヶ所)にとどまる
  • 新要件対応型の月額利用料は2026年時点で平均240,800円、2012年比78,600円上昇し居室面積も30m2台に拡大
  • 新要件対応型の供給量ランキング首位はSOMPOケア株式会社で、6,000戸以上を供給

 

令和8年度よりサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の整備費補助要件が「床面積25m2以上かつ住戸内にキッチンを設置」という内容に変更されます。

この変更を受け、TRデータテクノロジーが全国約25万件の高齢者介護データをもとに、新要件を満たす「新要件対応型」サ高住の実態を調査・分析した結果が発表されています。

現状では新要件対応型が全体に占める割合はわずか15%にとどまり、自立高齢者向けの高品質な住環境への供給転換が業界全体の課題として浮き彫りになっています。

 

TRデータテクノロジー「サービス付き高齢者向け住宅 新要件対応型 実態調査」

 
図1)「新要件対応型」サ高住の割合

 

  • 調査機関:株式会社TRデータテクノロジー
  • 調査データ:福祉施設・高齢者住宅Data Base(2025年度下期版)および、サービス付き高齢者向け住宅情報提供システムの公開情報
  • 調査時点:2025年8月〜2026年1月末日
  • 新要件定義:床面積25m2以上・住戸内に台所・浴室(共同浴室がない場合)・洗面・収納を設置

令和8年度から施行されたサ高住整備費補助の新要件では、居室ごとに床面積25m2以上かつ台所・浴室・洗面・収納の設置が求められます。

TRデータテクノロジーの分析によると、この新要件を満たす「新要件対応型」サ高住は全体のわずか15%(1,232ヶ所)にとどまり、残る85%は補助対象外となる「従来型」で占められています。

従来主流だった要介護高齢者向けの小規模・低価格型から、自立高齢者が長く暮らせる広い居室とキッチンを備えた住環境への転換が、業界全体に求められている状況です。

 

新要件対応型サ高住の開設推移

 
図2)「新要件対応型」サ高住の開設推移

 

新要件対応型サ高住の新規開設数は2014年をピークに減少傾向をたどり、2025年は115ヶ所となっています。

2026年の登録分は開業予定を含めても現時点で85ヶ所にとどまります。

全体に占める割合は2020年以降に上昇傾向を示しているものの、2012年と2025年を比較すると7ポイント減少しており、絶対数での供給縮小が継続しています。

 

入居者像と月額費用・居室面積の推移

 
図3)要介護度別・入居者割合

 

新要件対応型サ高住の入居者構成は、自立高齢者が約30%、要支援者が約20%、残る半数が要介護以上の高齢者となっています。

平均要介護度は1.7です。

一方、従来型サ高住では自立高齢者の入居がわずか4%にとどまり、平均要介護度は2.4と重度ケアを必要とする入居者が大多数を占めています。

 
図4)平均月額費・平均居室面積 年次推移

 

新要件対応型サ高住の月額利用料(家賃・管理費・食費等の固定費合計)は2026年時点で平均240,800円と、2012年と比べて78,600円上昇しています。

居室面積も2024年から30m2台に拡大しており、高品質・高価格帯へのシフトが続いています。

従来型サ高住は2023年の平均月額費が152,300円と価格変動が小さく、平均居室面積は2012年から現在まで19m2でほとんど変化がありません。

 

オペレーターランキング(居室数)

 
表1)オペレーターランキング(居室数)

 

新要件対応型サ高住の居室数ランキングでは、SOMPOケアが6,000戸以上を供給し、2位の積水ハウスシャーメゾンPM東京に大差をつけて首位となっています。

SOMPOケアが展開するブランド「そんぽの家S(旧Sアミーユ)」が新要件対応型に該当します。

従来型サ高住のランキングでは学研ココファンが1位、フジ・アメニティサービスが2位で、業界トップシェアを保持しています。

新要件対応型の供給量は特定のオペレーターへの集中が顕著で、SOMPOケアを除くと広い居室とキッチンを備えたサ高住の選択肢が限られる現状が、調査データから示されています。

 

全国1,232ヶ所にとどまる新要件対応型サ高住は、月額平均240,800円・居室30m2台という水準で、自立高齢者から要介護者まで幅広い層の住まいとして機能しています。

令和8年度の補助要件変更により、このタイプのサ高住への新規供給がどう変化するかは、親世代の住まい選びを考える20〜40代にとっても注目される動向です。

TRデータテクノロジー「サービス付き高齢者向け住宅 新要件対応型 実態調査」の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. 新補助要件「25m2以上・キッチン付」はいつから適用されていますか?

 

A. 令和8年度(2026年度)よりサービス付き高齢者向け住宅の整備費補助の新要件として適用されています。

具体的には床面積25m2以上に加え、住戸内に台所・浴室(共同浴室がない場合)・洗面・収納を設置することが要件となっています。

 

Q. 新要件対応型と従来型サ高住の月額費用の差はどのくらいですか?

 

A. TRデータテクノロジーの調査では、新要件対応型の2026年時点の平均月額費が240,800円、従来型の2023年時点の平均月額費が152,300円となっています。

月額費は家賃・管理費・食費などの固定費合計をもとに算出されており、保険料の自己負担額や個別性の高い費目は含まれていません。

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