自動車大手の技術投資が活発化!リスクモンスターチャイナ「中国日系企業の特許保有数調査」

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リスクモンスターチャイナが、中国における日系企業の知財戦略に関する調査結果を発表しました。

利墨リスモン調べ「第2回中国日系企業の特許保有数ランキング」では、中国に進出する日系企業の特許保有状況や、業種別・企業別の動向が明らかになっています。

特許保有数という指標から、中国市場における日系企業の技術力、開発能力、そして戦略の変遷を読み解くレポートとなっています。

 

リスクモンスターチャイナ「第2回中国日系企業の特許保有数ランキング」

 

「第2回中国日系企業の特許保有数ランキング」を発表

 

調査名称:第2回中国日系企業の特許保有数ランキング

調査対象企業:中国全土で登記されている日本企業出資の中国企業及びそのグループ企業 27,148社

調査基準日:2025年4月時点の法人登記情報および2025年5月時点の特許情報

発表主体:利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)

 

今回の調査は、リスクモンスターチャイナが独自に収集したデータベースを基に実施されました。

2024年5月に発表された前回調査から約1年が経過し、中国市場における競争環境の変化や日系企業の事業環境の変化を踏まえ、再調査が行われています。

調査の結果、中国日系企業全体の9.8%にあたる2,670社が有効な特許を保有しており、前回の2,786社からやや減少する結果となりました。

 

業種別ランキング:製造業が上位も全業種で減少傾向

 

表1 中国日系企業の業種別特許保有数ランキング 1~10位

 

業種別の特許保有数では、「自動車製造業」が12,733件でトップとなりました。

2位には「汎用設備製造業」(10,039件)、3位には「電気機械器具製造業」(7,488件)が続き、製造業が上位を占めています。

しかし、これら上位の製造業はいずれも前回調査比で特許保有数が減少しており、全体的な減少トレンドが見て取れます。

一方で、「研究、試験開発」分野は前回調査の7位から5位へと上昇し、特許保有数も3,331件へと増加しています。

 

親会社別ランキング:パナソニックホールディングスが首位

 

表2 中国日系企業の親会社別特許保有数ランキング 1位~10位

 

親会社別に集計したランキングでは、「パナソニックホールディングス株式会社」が特許保有数4,665件で首位を維持しました。

前回調査からは1,000件以上の減少がありましたが、依然としてトップの座を守っています。

自動車製造業関連では、2位に「日産自動車株式会社」(3,711件)、3位に「本田技研工業株式会社」(3,429件)、5位に「トヨタ自動車株式会社」(2,077件)がランクイン。

特にトヨタ自動車株式会社は前回調査よりも特許保有数を増やしており、技術開発の進展がうかがえます。

 

特許保有増加数:日系自動車大手3社が活発な動き

 

表3 中国日系現地法人の特許保有増加数ランキング 1~10位

 

現地法人ごとの特許保有増加数を見ると、日系自動車メーカーの活発な動きが目立ちます。

1位は「日産自動車株式会社」の現地法人である「東風汽車有限公司東風日産乗用車公司」で、前回調査から203件増加しました。

同社グループからは3位、9位にも関連企業がランクインしており、圧倒的な存在感を示しています。

また、2位には「トヨタ自動車株式会社」の現地法人、4位には「本田技研工業株式会社」の現地法人が入り、大手3社による研究開発投資が継続して行われていることが分かります。

 

特許保有減少数:ポートフォリオの整理と戦略転換

 

表4 中国日系現地法人の特許保有減少数ランキング 1~10位

 

一方、特許保有数が減少した現地法人のランキングでは、「東レ株式会社」の現地法人である「東麗繊維研究所(中国)有限公司」が前回調査比で大幅な減少となりました。

また、増加数ランキングで上位だった「日産自動車株式会社」の別の現地法人3社がこちらにランクインしており、グループ内で合計1,757件減少しています。

これは、拠点ごとの役割再定義や、特許ポートフォリオの整理が進んでいる可能性を示唆しています。

 

総評:量から質への転換と現地戦略の最適化

 

今回の調査では、製造業を中心に特許保有数が多いものの、全体数としては減少傾向にあることが判明しました。

特に競争の激しい自動車産業などでは、古い特許を整理しつつ新技術を積極的に取得する「入れ替わり」の局面が進行しています。

中国市場での競争を勝ち抜くためには、特許の「量」だけでなく「質」を重視し、資源の集中や拠点ごとの役割再定義、コスト最適化といった現地戦略の転換が鍵となると分析されています。

 

中国市場における日系企業の知財戦略の現在地を示すデータ。

リスクモンスターチャイナ「第2回中国日系企業の特許保有数ランキング」の紹介でした。

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