JMDCが、PHRサービス「Pep Up」ユーザーを対象に実施した「ウェルビーイングに関するアンケート」の結果と医療データを掛け合わせた分析結果を発表。
個人の主観データと健康診断結果などを紐づけ、身体的な健康や生活習慣が仕事のパフォーマンスや幸福度に与える影響についての傾向が明らかになりました。
JMDC「ウェルビーイングに関するアンケート」分析結果

アンケート期間:2025年6月5日~6月20日
対象者:Pep Upユーザー
回答総数:35,514名
分析対象:企業正社員27,357名
現代の働く人々における健康課題と、仕事のパフォーマンスや幸福度との関連性を調査した分析結果。
従来は分断されがちであった「レセプトデータ・健康診断情報」と「メンタルヘルス・ワークエンゲージメント等の主観データ」を、ID単位で紐づけて解析できる「Pep Up」の基盤を活用しています。
今回の分析では、BMI(体格指数)や睡眠の状況が、生産性や幸福度に一定の傾向をもたらすことが確認されました(本結果は仮説生成を目的とした探索的分析であり、因果関係を示すものではありません)。
BMIと幸福度の関連性

BMI(体格指数)に基づき「低体重」「普通体重」「肥満」の群に分けて分析を行った結果、普通体重を維持できている群は、幸福度を10点満点で自己評価するスコアが平均6.92と最も高い数値を示しました。
低体重や肥満群のユーザーは普通体重のユーザーに比べてスコアが低く、適正体重の維持が主観的な幸福度と関連している可能性が示唆されます。
また、仕事の生産性を表すSPQにおいても、普通体重の群は高スコア回答者の割合が最も高く、逆に低体重の群では最も低い結果となり、肥満だけでなく「やせ」の状態への配慮も必要であることが浮き彫りとなりました。
睡眠と生産性の関連性

睡眠とパフォーマンスの関係についての分析。
健康診断の問診で睡眠休養感が「あり(十分とれている)」と回答した群は、「なし」と答えた群と比較して、プレゼンティーイズム(健康問題による生産性低下)、アブセンティーイズム(欠勤や遅刻)、幸福度のすべてにおいて良好な結果となりました。
従業員の睡眠改善を促進する支援が、パフォーマンスアップに向けた効果的な投資になり得ることが示唆されています。
身体的な健康状態や生活習慣が、仕事の生産性や個人の幸福度と密接に関連していることを示す興味深いデータ。
企業における健康経営や、個人のウェルビーイング向上に向けた取り組みの重要性を再認識させる内容となっています。
JMDC「ウェルビーイングに関するアンケート」分析結果の紹介でした。