新宿区・高田馬場で開催されたサイバーセキュリティ国際会議『CODE BLUE 2025』が、全日程を終え盛況のうちに閉幕しました。
世界40の国と地域から研究者や業界関係者が集い、AIの安全性や地政学リスク、最新の攻撃手法に関する知見を共有する貴重な機会となりました。
CODE BLUE 2025

開催期間:2025年11月16日〜19日
会場:ベルサール高田馬場 ほか
主催:CODE BLUE実行委員会
13回目を迎えた今回は、採択倍率19倍という厳選された研究成果が披露され、最新の脅威に対する防御策が議論されました。
基調講演や技術セッション、若手支援の「U25」枠など、多岐にわたるプログラムが組まれ、会場は熱気に包まれました。
また、次回「CODE BLUE 2026」の開催も2026年11月17日〜18日に決定し、さらなるコミュニティの発展が期待されています。
AIとセキュリティの未来を問う基調講演

オープニングにはソフトウェアセキュリティの権威、デイビッド・ブラムリー氏が登壇しました。
進化するAIと人間の協調、そして失敗から学ぶ自律的なシステム構築の必要性について、深い洞察が示されました。
GoogleのAI『Gemini』を標的とした攻撃実例の紹介など、身近なAIサービスへの脅威も大きな注目を集めています。
日本政府の最新動向と能動的サイバー防御

クロージングには国家サイバー統括室の中溝和孝氏を迎え、最新の政策動向が紹介されました。
「能動的サイバー防御」に関連する法制度や、現在策定中のサイバーセキュリティ戦略など、日本の安全確保に向けた具体的な展望を提示。
技術面だけでなく、法や政策の観点からも日本のサイバー空間を守るための議論が深まりました。
若手研究者の育成と高度な解析技術

25歳以下の若手を支援する「U25」枠では、台湾の研究者らによる高度な解析フレームワークが発表されました。
厳正な審査の結果、難読化されたルートキットの解析に挑んだヨンシュー・ヤン氏らに研究開発奨励金を授与。
国際舞台で活躍する次世代の才能を発掘し、後押しするCODE BLUEならではの取り組みが結実しています。
体験型ワークショップ「Villages」の拡大

航空宇宙やIoT、海運といった特定領域をテーマにした体験型エリア「Villages」も規模を拡大。
初心者からベテランまでがCTFやハンズオンに熱中し、実践的なスキルを磨く場となりました。
理論だけでなく「実際に触れて学ぶ」機会が充実しており、参加者からは非常に高い評価を得ています。
世界を結ぶネットワーキングの場

アジア、欧米、中東など世界各地から来場者が訪れ、国境を越えた交流が繰り広げられました。
学生ボランティアスタッフも約50名が参加し、最前線の専門家との対話を通じて大きな刺激を受けています。
情報交換と人脈形成の場として、CODE BLUEは国際的なセキュリティコミュニティのハブとなっています。
最新の技術知見と強固な人的ネットワークを創出した『CODE BLUE 2025』。
来年のさらなる進化に向け、サイバーセキュリティの最前線を走る本会議の活動に注目です。
CODE BLUE 2025の紹介でした。