『デジタル化の窓口』を運営するクリエイティブバンクは、「働き方の意識と労務管理方法の実態」に関するアンケート調査を実施しました。
この調査は、全国の企業の会社員・経営者1,214名を対象に行われたものです。
2025年10月末現在、労働時間の規制緩和も議論される中、働く時間の長さだけでなく、成果や生産性への関心も高まっています。
今回の調査では、変化する働き方の中で人々が何を重視し、企業がどのように仕組みで支えているのかが明らかになりました。
『デジタル化の窓口』 働き方の意識と労務管理方法の実態調査

ITの進展によるリモートワークやAI活用など、新しい働き方が定着しつつあります。
こうした変化に合わせ、勤務状況の把握や人事・労務の運用を支える労務管理システムの役割も注目されています。
調査結果からは、「仕事と生活のバランス」を重視する層が最多である一方、「時間をかけてでも成果」を求める層も一定数存在し、働き方に対する意識が多様化している実態が浮かび上がりました。
「時間をかけてでも成果を最大化したい」11.7% 「バランス重視」42.0%

理想の働き方を尋ねたところ、「仕事と生活のバランスを取り無理なく続けたい」が42.0%と最も多い結果となりました。
一方で、「時間をかけてでも成果と報酬を最大化したい」が11.7%、「短い時間で効率的に成果を出したい」が22.8%となり、あわせて3割以上が成果を軸に働き方を考えていることがわかります。
働き方に対する意識は、時間の長さだけでなく、成果や正当な評価へと広がりを見せています。
年代別:「時間をかけて成果を出したい」は20代と60代に

年代別に見ると、「時間をかけてでも成果と報酬を最大化したい」は20代が14.0%で最も高く、次いで60代以上が13.9%となりました。
キャリアの初期と後期で、成果に対する意欲が共通している点が特徴です。
対照的に、「仕事と生活のバランスを取り無理なく続けたい」は30代(48.7%)と50代(50.0%)で特に多く、安定して働き続けたい意向が強い傾向が示されました。
職種別:経営層は“時間も効率も成果も”追求

職種別では、経営・企画職において「時間をかけてでも成果と報酬を最大化したい」が29.7%、「短い時間で効率的に成果を出したい」が31.2%と突出し、時間と効率の双方から成果を重視する姿勢が際立ちました。
人事職でも21.6%が「時間をかけてでも成果を最大化したい」と回答し、経営層と近い傾向が見られます。
一方で、エンジニア職、マーケティング職においては、ワークライフバランスを大事にする傾向がみられました。
理想の環境は「働き方を選べること」

理想の働く環境については、「無理せず働き、生活とのバランスを大切にする」(41.4%)が最も多かったものの、「意欲のある人がしっかり働き、成果で評価される」が26.1%、「働き方を選べる(長く挑戦する自由も、短く働く権利もある)」が23.4%と続きました。
約半数が“自分の意欲やスタイルに応じて働ける環境”を望んでおり、働き方の多様性を前提とした制度や文化の整備が求められそうです。
多様な「働き方」を支える労務管理システムの導入は4割弱

多様で柔軟な働き方を実現するには、適切な管理の仕組みも欠かせません。
労務管理の実態については、「労務管理システムで自動・一元管理されている」が38.7%でした。
「一部システム化し、手作業やメールも併用している」27.7%を含めると、およそ7割が何らかの形でシステムを活用しています。
一方で、「システム未導入で、手入力や紙で管理している」も15.6%存在し、デジタル化が進み切っていない現場も見られました。
働き方に対する意識が「バランス重視」と「成果重視」で多様化する中、企業にはそれらを支える柔軟な制度と、労務管理のデジタル化が求められていることがわかる調査結果となりました☆
生産性をいかに高めるかを考える上で、人と仕組みの両面から職場を支えるデジタル運用が一層重要になりそうです。
『デジタル化の窓口』による「働き方の意識と労務管理方法の実態」に関するアンケート調査の紹介でした。
調査概要
調査期間: 2025年10月25日~2025年10月26日
調査対象: 国内在住の会社員(正社員、契約社員、派遣社員)・経営者の20代から60代男女
有効回答者数: 1214名
調査機関: 『デジタル化の窓口』(運営元:クリエイティブバンク)
調査方法: インターネットリサーチ(ジャストシステム「Fastask」利用)