Rossoは、台帳型連合学習(特許出願中)を開発し、フレームワークをオープンソースとして公開しました。
Rosso
Rossoは、台帳型連合学習(特許出願中)を開発し、フレームワークをオープンソースとして公開。
台帳型連合学習は、完全非同期な連合学習(※)を実現し、複雑な実装が必要な従来型連合学習と比べ、非常にシンプルな実装で、導入コストが低いのが特徴です。
従来の機械学習とは異なり、学習時にデータを1か所に集めないことが特徴です。
個々で所有しているデータを中央サーバーに送る必要がないため、個人情報などプライバシーに関わるデータや拠点外部に持ち出したくない機密情報を保護しながら、データを活用することが可能です。
台帳型連合学習の特徴
1. 各クライアントが完全非同期で学習可能
従来の連合学習はサーバー側で学習モデルを集約するため、サーバー、クライアント間で全て同期処理が必要でしたが、台帳型連合学習では各クライアントがトリガーとなり更新処理を行うため、完全非同期を実現しています。
2. 柔軟なネットワーク構成が実現可能
台帳型連合学習において、サーバー側はリポジトリ機能のみを持ち、クライアント側で最新モデルの取得、更新処理を行う仕組みのため、柔軟なネットワーク構成が実現可能となっています。
分散型の連合学習でありながら、P2Pといった複雑なネットワーク構成は不要となります。
3. データはクライアント側で保持した状態で学習が可能
もちろん連合学習であるため、学習データはクライアント内で保持します。
秘匿データをサーバーへ送る必要はありません。
【台帳型連合学習ソフトウェアをオープンソースとして公開へ】
連合学習をより普及、発展させるため、台帳型連合学習を実現するサーバーソフト、及びクライアントフレームワークを、オープンソースとして公開しました。
各クライアントが接続するサーバーアプリは、リポジトリ機能を有しています。
AGPLv3ライセンスです。
クライアントフレームワークはPyTorchがベースとなっていますが、将来的にはTensorFlow、ONNX等にも対応していく予定です。
Apacheライセンスとなっており、既存のAIサービスへ組み込みやすいフレームワークとなっています。