JMDCは、PHRサービス「Pep Up」において、睡眠の質を可視化し、改善を促す機能「Pep Up スリープ」を2025年7月7日にリリースしました。
JMDC「Pep Up スリープ」
JMDCは、PHRサービス「Pep Up」において、睡眠の質を可視化し、改善を促す機能「Pep Up スリープ」を2025年7月7日にリリース。
近年、働く世代における睡眠の質の低下は、うつ病や高血圧などの慢性疾患リスクを上げ、医療費の増加にも影響する重要な健康課題となっています。
「Pep Up スリープ」は、ウェアラブルデバイスから取得した睡眠データに加え、健診問診票を活用することで、主観的休養感に基づく睡眠スコアと行動改善アドバイスを提供します。
■Pep Upとは
「Pep Up(ペップアップ)」は、JMDCが健康保険組合向けに開発・提供しているPHRサービスで、約740万人にユーザーIDを発行しています。
健康保険組合加入者であるユーザーが「健康状態の見える化により健康に対する行動変容を促す」ために、様々なコンテンツを通じて、ユーザーがより健康になるための行動を取りたくなるようなインセンティブ(動機づけ)を提供する、Webサービスおよびスマートフォンアプリです。
■Pep Up スリープの主な特長
1) JMDC独自の主観評価連動睡眠スコア
Pep Upユーザーのうち約2万人、100万日分の睡眠データと、健康診断のデータを用いて機械学習モデルを構築し、総睡眠時間、深い睡眠時間、レム睡眠の割合などを指標に、睡眠休養感との相関をスコア化しました。
これにより、睡眠の長さや深さに限らず、ユーザーが「実際に休養できた」と感じる睡眠を目指す行動を具体的に提示できるのが特長です。
※2023年9月までの、健康診断受診前28日間に14日以上のウェアラブルデバイスによる睡眠データの連携があるユーザーを対象に学習データを構築
2) スコア向上に直結する具体的なアドバイス
現状と理想の睡眠状態を比較し、例えば「30分早く就寝すればスコアが5~7点上昇する可能性があります」など、機械学習モデルに基づいた具体的な数値を提案します。
これにより、ユーザーは具体的な行動を起こしやすくなり、睡眠における行動変容を促します。
<画面イメージ>
Pep Up スリープ 画面イメージ
3) 医療費との相関が確認された、信頼性の高い睡眠スコア
Pep Up スリープが提供するスコアは、単なる独自ロジックではなく、医療費との相関関係が検証されたスコアです。
JMDCが2025年2月に行った「Pep Upリサーチ※」の回答者のうち、926名を対象に実施した分析では、全体の傾向として睡眠休養感スケールが高いほど睡眠スコアも高く、平均医療費が下がる傾向が見られ、最大で約27%低い(月平均:9,990円→7,327円)結果でした。
また、睡眠スコアと相関のあるもう一つの主観指標である「日中の眠気頻度」に関しても、スコアが高く、眠気が少ない層では、医療費が約20%低減していることが示されました。
今回提供する睡眠スコアそのものが、医療費や健康アウトカムと強い相関を持つことが示されています。
※Pep Upリサーチとは、Pep Upユーザーの皆様のご協力を元に、健康や病気に関しての研究を行う機能です。
睡眠スコアと月間医療費の関係
*1 2024年11月~2025年1月中の睡眠スコアの平均値を参照し、月7日以上の睡眠スコアが継続して確認できた方を分析対象としています。
*2 2024年11月~2025年1月までの3ヶ月の月平均医療費データを参照しています。
*3 *4 2025年2月に実施したPep Upリサーチ「体調のお悩みに関するアンケート」の回答結果を参照しています。
*5「睡眠休養感スケール別」1のグループは、n=21と少数のため、統計的なばらつきの影響が大きい可能性があります。