日本舞踊と狂言の融合!尾上菊之丞と茂山逸平の「逸青会」

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日本舞踊の尾上流四代家元 三代目 尾上菊之丞と、大蔵流茂山千五郎家の能楽師狂言方である茂山逸平は、2025年9月27日(土)・28日(日)東京のセルリアンタワー能楽堂にて「逸青会」を開催します。

 

尾上菊之丞と茂山逸平の「逸青会」

 

尾上菊之丞と茂山逸平の「逸青会」

 

日本舞踊の尾上流四代家元 三代目 尾上菊之丞と、大蔵流茂山千五郎家の能楽師狂言方である茂山逸平は、2025年9月27日(土)・28日(日)東京のセルリアンタワー能楽堂にて「逸青会」を開催。

「逸青会」は、2009年に尾上菊之丞と茂山逸平が立ち上げて以来、古典作品の上演に加え、伝統芸能の枠を越えさまざまな表現に挑戦する「新作」を創り続けてきました。

16回目となる今年は、マイムを中心に沈黙と身体で物語を立ち上げる表現者、「カンパニーデラシネラ」主宰の小野寺修二氏をゲストに迎え、新作には「おじぞうさん」を上演します。

チケットは2025年7月17日(木)より菊之丞 FAN CLUB,クラブSOJAで先行販売、7月22日(火)より一般販売を開始します。

■「逸青会(いっせいかい)」とは

2009年に発足した「逸青会」は、舞踊家・尾上菊之丞と能楽師狂言方・茂山逸平による二人会です。

日本舞踊、狂言それぞれの古典作品と、互いのジャンルを越えた「新作」を創作、上演しています。

これまでの15年間に日本舞踊と狂言の融合、時にはゲストも招き、ジャンルの垣根を越えた10以上のオリジナル逸青会作品を創作しています。

 

2024年「逸青会」新作「御札」より 撮影:橘蓮二

2024年「逸青会」新作「御札」より 撮影:橘蓮二

■日本舞踊、狂言、そしてパントマイムの化学反応を舞台で

小野寺修二氏は、演劇・ダンス・音楽・オペラなどジャンルを横断して活躍する演出家で、沈黙を詩に変えるような繊細かつ大胆な舞台に定評があります。

言葉に頼らず、所作や空気、間(ま)といった“目に見えない感情”を舞台上に浮かび上がらせるその演出が観客の想像力を刺激し、国内外の舞台芸術界から高い評価を受けています。

今回の小野寺修二氏とのコラボレーション、新作「おじぞうさん」。

「逸青会」にどのような新たな風が吹くのか、ぜひお立合いください。

■公演概要

公演名:逸青会

会場 :セルリアンタワー能楽堂(東京都渋谷区桜丘町26-1)

入場料:8,000円(※全席指定/税込、お席の指定はできません)

●2025年9月27日(土)詳細

[昼の部:14:00開演 ※13:30開場]

一、【舞踊】「山姥」(常磐津) 尾上菊之丞

元遊女であった山姥は足柄山に籠り、我が子怪童丸を育てています。

四季の流れにそって語り聞かせるのが「山めぐり」の舞。

怪童丸は源頼光に取り立てられ山を下りますが、山姥はその立身出世を祝い、また山へと戻って行くのでした。

二、【狂言】「文蔵」茂山逸平 島田洋海

無断欠勤をした太郎冠者。

都の伯父にご馳走して貰った料理を忘れてしまったが、日頃主人が読んでいる戦物語の中にあるものを食べたと言います。

気になる主人は思い出させる為に源頼朝が挙兵した際の「石橋山の合戦」の物語を語って聞かせるのですが…

三、【新作】「おじぞうさん」/小野寺修二氏・尾上菊之丞・茂山逸平

[夜の部:18:00開演 ※17:30開場]

一、【舞踊】「長唄 水仙丹前」尾上菊之丞

江戸前期に誕生した「丹前風呂」からは、当時最先端の様々な風俗が生まれました。

その風情を残した古風な曲で、紅葉づくし、恋づくしなど大らかな言葉遊びで綴られています。

若衆の姿をギリシャ神話にも登場する水仙の花になぞらえた作品です。

二、【狂言】「長光」茂山逸平 茂山慶和 茂山七五三

歌舞伎舞踊「太刀盗人」の元曲になった狂言。

都で裁判が終わった田舎者が故郷への土産を探しに寺町の市場へ。

現れたのは都のすっぱ(詐欺師)。

売り物に夢中な田舎者の持っている太刀を奪い取る為にあの手この手を使います。

三、【新作】「おじぞうさん」/小野寺修二氏・尾上菊之丞・茂山逸平

●2025年9月28日(日)詳細

[昼の部:12:00開演 ※11:30開場]

一、【舞踊】「長唄 浦島」尾上菊之丞

昔話でご存知の「浦島太郎」。

舞踊では太郎が竜宮城から戻ってくるところから始まります。

竜宮での乙姫との思い出を比翼の蝶に例え、様々の扇のテクニックを見せながら回想します。

やがて、土産の玉手箱を開くと…

二、【狂言】「伊文字」茂山逸平 茂山七五三 島田洋海

妻の欲しい主人が太郎冠者を連れて神頼みに参詣するとある御告げを授かります。

御告げの場所には美しい被衣を着た女性が確かに立っていて、自分の家を和歌に読み込んで教えるのですが、肝心の和歌を太郎冠者が忘れてしまいます。

困った二人は歌関を作って道行人に尋ねる事にするのですが…

三、【新作】「おじぞうさん」/小野寺修二氏・尾上菊之丞・茂山逸平

[夜の部:16:00開演 ※15:30開場]

一、【舞踊】「常磐津 粟餅」 尾上菊之丞 尾上京

往来で芸を披露しながら粟餅を売った夫婦の踊りで、餅の曲搗きに始まり、餅づくしの四季の風情、六歌仙の踊り分け、団扇太鼓のリズミカルな踊りなど、江戸時代の物売りの風情をうつしたおおらかで楽しい舞踊です。

二、【狂言】「太刀奪」茂山逸平 島田洋海 鈴木実

北野天満宮のお祭りに出かけた主人と太郎冠者。

参詣人の太刀を羨む主人に太郎冠者が太刀を奪うある提案をするのですが案の定失敗に終わり、逆に刀を取られてしまいます。

何とかして取り返したい二人は待ち伏せするのですが…

三、【新作】「おじぞうさん」/小野寺修二氏・尾上菊之丞・茂山逸平

<【新作】「おじぞうさん」について>

街中に佇む一体の石地蔵。

そこに夜な夜なやって来ては人を脅かす為に石地蔵の影に隠れている豆腐小僧。

しかし彼は怖がられた事が無い。

今日こそは!と、また身を隠す豆腐小僧のもとにやって来たのは一人の酔っ払い。

酔っ払いならば怖がってくれるだろうと、脅かすと彼も実は一貫小僧という妖怪で、彼も今では人間を脅かす場所が無くただ飲み歩くだけの毎日だと言う。

互いに人間を怖がらせる方法を画策するが、どうにも上手くいかず、困りはてた二人は「神頼み」ならぬ「地蔵頼み」をすると、何と地蔵の正体が?!

作曲 :藤舎貴生

常磐津:常磐津文字兵衛/常磐津兼太夫社中

長唄 :今藤政貴社中/杵屋栄八郎社中

囃子 :藤舎貴生社中

■チケット申込

●2025年7月17日(木)10時~以下ファンクラブより先行受付開始

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