ネスタリゾート神戸は、大阪・関西万博のルクセンブルクパビリオンの企画・実施機関である2025 大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE)と、株式会社船場と連携し、パビリオンの基礎コンクリートブロックの日本国内リユースに挑戦することに合意し覚書に調印しました。
ネスタリゾート神戸
ネスタリゾート神戸は、大阪・関西万博のルクセンブルクパビリオンの企画・実施機関である2025 大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE)と、株式会社船場と連携し、パビリオンの基礎コンクリートブロックの日本国内リユースに挑戦することに合意し覚書に調印。
これを記念して、4月13日、ルクセンブルクパビリオンにて、ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相 グザヴィエ・ベッテル大臣臨席のもと、同覚書の調印を発表する式典が行われました。
これは、万博というイノベーションを生み出す機会を活かした、循環経済実現へ向けた新たな取り組みへの一歩です。
左から、ルクセンブルクパビリオン コミッショナー・ジェネラル アンドレ・ハンゼン
株ネスタリゾート神戸 代表取締役 田中淳
ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相 グザヴィエ・ベッテル大臣
船場 代表取締役 小田切潤
1. 循環経済のパイロット・プロジェクトとしてのルクセンブルクパビリオン
ルクセンブルクパビリオンは「サーキュラー・バイ・デザイン(循環型経済の原則に従って解体を念頭において設計されていること)」を採用しており、2025年大阪万博の終了後、パビリオンの建築部材の一部を再利用できるよう、当初から構想・設計されています。
このパビリオンは、循環型経済分野におけるルクセンブルクのノウハウを紹介するパイロット・プロジェクトです。
万博閉幕後には、本取り組みで使用されるコンクリートブロックを含め、一部の建築部材が日本国内で再利用される計画です。
2. この取り組みのスキーム
取り組みでは、日本国内では従来ダウンサイクルが主流であったコンクリートブロックの新たな循環の形としてリユースに挑戦します。
3者はそれぞれ以下の役割を担います。
【2025大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE)】:最大226個となる基礎コンクリートブロック全個数の譲渡
【ネスタリゾート神戸】:園内環境整備としてコンクリートブロックの再利用
【株式会社船場】:コンクリートブロックリユース戦略の立案実行
基礎コンクリートブロック
地中に埋められている基礎コンクリートブロック(約2.4t/個) 写真提供:株式会社内藤ハウス
取り組みのスキーム
3. 日本国内では実現の難しい建築資材のリユースに挑戦
日本市場では、基礎コンクリートブロックは破砕処理し、再生骨材とするダウンサイクルが一般的な処理でありますが、加工費用のほか、破砕や運搬時のCO2排出、粉塵の発生、リサイクル効率の限界など、課題は多く挙げられます。
取り組みでは、万博会場から移動距離の少ないネスタリゾート神戸にて、譲渡されたコンクリートブロックにデザインを施し、環境整備資材としてリユースすることで、レガシー継承、CO2削減に貢献します。
大阪・関西万博のサブテーマのひとつである「いのちをつなぐ」ことを目指し、パビリオン設計時よりリユースの可能性を想定し、モジュール設計やドライジョイント施工を進め、建物の解体難易度を最大限緩和していたルクセンブルクパビリオンだからこそ挑戦できた取り組みです。
この取り組みにより、日本国内での建材リユースの可能性について「気づきと共感」のムーブを起こし、持続可能な社会への貢献を目指します。
また、ルクセンブルクパビリオンのテーマは「Doki Doki - ときめくルクセンブルク」ですが、人々をドキドキさせてきたテーマパークであるネスタリゾート神戸との取り組みを通し、新たな形で同パビリオンの精神が日本国内で継承されます。
そして、形の残るコンクリートブロックというレガシーは今後の3者の関係継続にも繋がっていきます。
ルクセンブルク社員の皆様
4. 覚書への調印を行い、ルクセンブルクパビリオンでの発表を実施
2025年4月8日、ネスタリゾート神戸にて、2025 大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE)と株式会社ネスタリゾート神戸は、ルクセンブルクパビリオンにて使用された基礎コンクリートブロックの再利用に関する覚書に調印しました。
覚書に調印
ルクセンブルクパビリオン コミッショナー・ジェネラル アンドレ・ハンゼン氏(中央)
2025大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE) 事務局長 タチアナ・コニエチュニー氏(左)
株式会社ネスタリゾート神戸 代表取締役 田中淳氏(右)
また、2025年4月13日、2025年大阪・関西万博ルクセンブルクパビリオン内にて式典を執り行い、ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相 グザヴィエ・ベッテル大臣、ルクセンブルクパビリオン コミッショナー・ジェネラル アンドレ・ハンゼン氏、株式会社ネスタリゾート神戸 代表取締役 田中淳氏、株式会社船場 代表取締役 小田切潤氏ら関係者が一堂に会し、持続可能な建築資材の再利用に挑戦する意義と今後の展望について協力していく方向で一致しました。