2025年3月28日(金)に、明治学院大学白金キャンパスにて、難民等外国につながる小中高生の学習支援教室開講式を行いました。
明治学院大学
2025年3月28日(金)に、明治学院大学白金キャンパスにて、難民等外国につながる小中高生の学習支援教室開講式を行った。
この学習支援教室は一般財団法人ファーストリテイリング財団の助成により行われる難民子女支援の一環で、社会福祉法人さぽうと21が主催しています。
明治学院大学では2016年度から「内なる国際化プロジェクト」として多文化共生社会の担い手となる学生を育成するため、学生がボランティアとして学習支援の補助を行っています。
開講式では明治学院大学今尾学長より「人の心を分かってあげられるような、心の学びをぜひ身につけて、今後社会で活躍してください」と参加者の子どもたちへ挨拶がありました。
また一般財団法人ファーストリテイリング財団の石田事務局長や学習支援教室を主催する社会福祉法人さぽうと21の高橋理事長からも子どもたちへエールが送られました。
明治学院大学での学習支援教室は大学の夏季休暇期間と春季休暇期間に開催されます。
学生は学習ボランティアとして指導講師の補佐的役割を担い、子どもたちの学習支援を行います。
また普段はさまざまな地域で学習支援を受ける子どもたちが長期休暇に久しぶりに集まるため、彼らの交流を深めるアクティビティを準備し活動しています。
子どもたちにとって、本学での学習支援教室の開催は、新しい仲間との出会いに加え「大学」という将来の進路を意識する特別な機会となっています。
学習ボランティアとして参加する学生たちはファーストリテイリング財団の寄付講座である「ボランティア実践指導」で、難民とは誰のことか、また外国にルーツを持つ子どもたちのおかれる現状や課題を学び、学習支援を通して理解を深めます。
◆一般財団法人ファーストリテイリング財団寄付講座について
2018年3月に明治学院大学とファーストリテイリング財団は協定を結び、2019年度より「内なる国際化論」および「ボランティア実践指導」を寄付講座として開講しています。
「内なる国際化論」では、多民族・多文化化する日本社会、グローバリゼーションと人の移動がもたらす社会現象、難民とグローバル社会、人間の行動から学ぶ平和等をテーマに、「ボランティア実践指導」では学習支援教室での実践のために必要な知識や姿勢を身につけ、実践から更に学びを深めます。
◆内なる国際化プロジェクトとは
「内なる国際化プロジェクト」は日本国内での「内なる国際化」へ対応できる学生の育成が目的です。
グローバル化には少なくとも2つの方向性があり、一つは国際社会に対する貢献や競争力強化のために日本の外に目を向けた動きです。
一方、日本国内でも国際化の動きがあります。
日本ではすでに多くの外国につながる人たちが生活をしており、こうした「内なる国際化」に対応する人材を育成することは、従来の国外に向けた教育実践に加えて大学の責務といえます。
このプロジェクトでは、外国につながる人たちを包摂した共生社会の担い手として、文化や宗教・民族といった従来の枠組みを超えた多様な価値観を理解し、移民問題やこれに付随する人権問題に対しても鋭い洞察力をもった人材を、講義や実習・イベントを通して育成します。
日本国内外の国際化に目を向け対応できる人材を輩出することで、大学として日本社会をめぐるグローバル化へ貢献していきます。
加えて、本プロジェクトでは多様な指定科目群を毎年設定しており、その中から規定の講義科目を取得した学生を「多文化共生サポーター」に、それに加えて規定の実践科目を履修した学生を「多文化共生ファシリテーター」に認定しています。
現在、新設の情報数理学部を除くすべての学部の学生が認証申請できます。
ファーストリテイリング財団の寄付講座を受講し、学習支援教室に参加した学生の多くが「内なる国際化プロジェクト」による多文化共生ファシリテーターの認証を受け、多様な価値観を理解できる共生社会の担い手となっています。