記事ポイント
- Kurinの迎撃ドローンをウクライナ国防省傘下DPAの入札を通じ前線へ納品
- 2026年4月の商業展開開始以降、年産1万2,000機超の生産能力を構築
- KT-1・KT-2は運用時の確認・調整時間20~30分が不要で即時発射が可能
Terra Droneは、連結孫会社でウクライナの防衛ドローン企業Kurin Technologiesが、ウクライナ国防省傘下のDefense Procurement Agency(防衛調達局、DPA)の入札に参加し、フロントラインへ迎撃ドローンを納品したと発表しました。
Kurinは2026年4月の商業展開開始以降、年産1万2,000機を超える生産能力を構築しています。
最前線の部隊での実戦運用から、DPAを通じた国家調達へ販路を広げました。
Terra Drone ウクライナ国防省DPAへの迎撃ドローン納品

- 納品元:Kurin Technologies(Terra Droneの連結孫会社)
- 納品先:ウクライナ国防省傘下のDefense Procurement Agency(防衛調達局、DPA)
- 主力製品:KT-1、KT-2
- 生産能力:年産1万2,000機超(2026年4月の商業展開開始以降)
DPAは、日本の防衛装備庁に相当する、ウクライナ軍向けの兵器やドローンなどの調達を担う中核機関です。
2026年1月から、各軍種別の調達のほか、ウクライナ軍全体に対するDPAの調達機能は拡大しています。
ウクライナ国防省によると、2026年1月から9月22日までにウクライナ国防軍が無力化した敵UAVは35万機を超えています。
このうちゲランを含むシャヘド型は約3万1,000機で、安価な固定翼型およびマルチローター型UAVは32万機を超えています。
前線を低空・近距離で飛行する多数の小型UAVへの対処が、兵士の生命の維持における大きな課題となっています。
こうした最前線では、機体性能よりも、機動力と必要な時にすぐ使用できる品質と即応性が重要になります。
Kurinの主力製品「KT-1」「KT-2」は、FPVドローンや偵察ドローンなど、キルゾーン前線を低空・近距離で飛行する小型UAVを対象とした迎撃ドローンです。
最前線では、他社製の迎撃ドローンで品質確認や機体調整などにより運用開始まで20~30分を要するケースがあります。
Kurinの迎撃ドローンは、一般的に他社の製品で必要とされる運用時の確認・調整時間20~30分が不要で、即時発射が可能です。
実際に使用する部隊のフィードバックを迅速に製品改良へ反映し、量産を前提とした機体設計と生産体制を構築しています。
同社の迎撃ドローンは、ウクライナで最強クラスと評される第3軍団でも広く実戦運用されています。
第3軍団は2026年の「ヴィヴァルディ作戦」で、ロシア軍によるスラビャンスク・クラマトルスク方面への突破を阻止し、無人機を活用しながら戦線の安定化に成功しました。
第3軍団 防空副司令官のオレクサンドル “ジャン” ヴォロビヨフ氏は、Kurinのフロントライン迎撃ドローンについて次のようにコメントしています。
「これまで使用したフロントライン迎撃ドローンの中で最も優れています。とにかく品質が高く、すぐに運用できることが兵士の命を守ることにつながっています。」
Terra Droneは今回の納品を継続的な事業拡大に向けた一歩と位置づけ、KT-1・KT-2に加え、グループ各社の迎撃ドローンについて、ウクライナ軍内での導入拡大とDPAを通じた継続的な受注獲得を目指します。
Amazing Drones社などのシャヘド対応型の迎撃ドローンの併売・横展開にも取り組みます。
迎撃ドローンの新たな導入に向けた複数案件も進めており、今後の進展は公表可能となり次第お知らせするとしています。
ヴォロビヨフ氏は、全面侵攻開始後に領土防衛軍へ参加し、防空小隊長としてバフムート、アウディーイウカ、ハルキウ地域などで防空任務に従事。
2024年に第3突撃旅団の防空副司令官に就任し、短距離レーダーとUAVを組み合わせた防空システムの構築を主導。
現在は第3軍団の防空部隊を指揮しています。








