記事ポイント
- 「子宮頸がん予防検定」受検者1,493名の分析で知識の空白が判明。
- 30代女性の正答率は56.1%で全世代最低、学生の3.6人に1人が病名を混同。
- 複数回受検で正答率が62.6点から91.3点へ上昇し合格率も97.0%に到達。
子宮頸がんを考える市民の会「子宮頸がん予防検定」は、2026年4月の開始以来に集まった初級受検者1,493名分のデータと、医療従事者・一般市民計82名への事前調査の分析結果を発表しました。
分析の結果、がん検診の基本知識は広く定着している一方、男子へのHPVワクチン接種の意義など近年重要視される知識に大きな空白があることが判明しました。
複数回受検した層では正答率が大きく上昇しており、検定そのものが予防教育のツールとして機能することも示されています。
子宮頸がんを考える市民の会「子宮頸がん予防検定」

- 子宮頸がん予防検定(初級):無料
- 子宮頸がん予防検定(中級):4,900円(税込)
- 中級検定の販売期限:2026年8月29日(土)0:00
- 検定開始:2026年4月
- 理事長:今野良
- 発表日:2026年8月26日
「子宮頸がん予防検定」は、2026年4月に開始された無料の初級検定と、有料の中級検定からなり、クイズ形式で子宮頸がん予防の知識を確認できる検定です。
子宮頸がんを考える市民の会(理事長:今野良)が運営し、群馬大学医学部附属病院の小野里香織理事が分析を担当しています。
今回発表された分析は、2026年4月から7月に初級検定を受検した1,493名の解答ログとアンケートに加え、医療従事者52名と一般市民30名を対象にした事前の難易度・意識調査を基にしています。
無料の初級検定を彩るティールリボン

初級の「子宮頸がん予防検定」は無料で提供されており、事前の予約をせずに何度でも受検できる検定として案内されています。
検定のロゴにはハート型を組み込んだティールリボンが使われており、これは子宮頸がん予防運動の象徴として掲げられているモチーフです。
知られていない「男子接種の目的」と「HPVとの関連」
- 検診の開始年齢(20歳から)の正答率:92.4%
- 検診の役割の正答率:96.7%
- 男子接種の目的の正答率:53.1%
- HPVと他のがんとの関連の正答率:61.5%
- ワクチンの予防的性質を誤認した割合:約3割
分析の結果、がん検診に関する基本的な知識は広く定着している一方、近年重要視される知識には深刻な空白があることも分かりました。
検診の開始年齢や役割への正答率は9割を超えた一方、男子へのHPVワクチン接種が女性への感染予防だけでなく男性自身の肛門がんなどの予防にもなるという目的への正答率は53.1%にとどまりました。
HPVが子宮頸がん以外に肛門がんや中咽頭がんの原因にもなるという認識の正答率も61.5%にとどまり、約3割はワクチンについて「感染後に接種してもウイルスを追い出せる」と誤認していることも分かりました。
「30代女性」「学生」に見える知識の空白
- 30代女性の平均正答率:56.1%(全世代で最低)
- 子宮頸がんと子宮体がんを混同した学生の割合:3.6人に1人
属性別の正答率比較では、子育て当事者世代である30代女性の平均正答率が56.1%と、全世代の中で最も低いという結果になりました。
若い世代である学生では「子宮頸がん」と「子宮体がん」を混同している割合が3.6人に1人に上り、教育現場での知識のインプットが課題として示されました。
受検を重ねるほど正答率が上昇
- 複数回受検者(237名)の初回平均点:62.6点
- 2回目以降の平均点:91.3点
- 合格率の変化:25.3%→97.0%
- 正答率が低かった難問4問の改善幅:+51.6ポイント
複数回受検した237名のデータを分析したところ、初回の平均点62.6点が2回目以降には91.3点へ上昇し、合格率も25.3%から97.0%へ大きく伸びました。
特に正答率が低かった難問4問については正答率が51.6ポイント改善しており、受検を繰り返す過程で解説動画やテキストに触れることが、短時間での知識定着につながることが示されています。
小野里香織理事のコメント
小野里香織理事(群馬大学医学部附属病院/子宮頸がんを考える市民の会理事)は、分析結果を踏まえて次のように述べました。
子宮頸がんは予防できる唯一のがんであるにもかかわらず、男子接種の意義やワクチンの正しい仕組みが伝わっていません。
検定を通じて“知る”から“伝えられる”人材を一人でも多く増やすことが、今後の受診率向上と罹患率低下のカギとなります。
高校生ボランティア 萩原優衣さんの提言
神奈川県立横浜平沼高等学校3年の萩原優衣さんは、日本臨床細胞学会総会でのボランティア活動をきっかけに登壇し、次のように語りました。
知識がないということは、知らぬ間に将来の自分の健康や大切な人生を危険にさらしてしまうことにつながると強く感じています。
だからこそ、大人になってから後悔するのではなく、高校生などの早い段階から学校教育などでしっかりと教える仕組みを作ることが、未来の私たちを守るために非常に重要だと思います。
大学生インターン 渡邊歩さんの提言
子宮頸がん予防検定のPR活動にインターンとして参加している大学3年生の渡邊歩さんは、次のように述べました。
子宮頸がんはいつかではなく今から知る必要がある病気です。
医療の難しい専門知識がなくても、自分事として病気や体について考えるきっかけとして、この検定には大きな意義があると考えています。
「子宮頸がん予防検定」は、スマホ一つで自分の知識の空白に気づき、埋めていける体験を届けます。
解説動画やテキストに触れながら受検を重ねるうちに、正しい知識が自然と身についていきます。
「知る」だけでなく「伝えられる」人になるところまで、この検定は後押しします。
子宮頸がんを考える市民の会「子宮頸がん予防検定」の紹介でした。
よくある質問
「子宮頸がん予防検定」は誰でも無料で受けられますか?
初級の「子宮頸がん予防検定」は無料で提供されており、事前の予約をせずに何度でも受検できる検定として案内されています。
検定を受けるとどのような効果が期待できますか?
複数回受検した237名のデータでは、初回平均62.6点だった正答率が2回目以降には91.3点まで上昇し、合格率も25.3%から97.0%へ伸びました。
中級の「子宮頸がん予防検定」はいつまで申し込めますか?
中級の「子宮頸がん予防検定」は4,900円(税込)で提供されており、申し込みの販売期限は2026年8月29日(土)0:00までとされています。
分析ではどのような知識の不足が明らかになりましたか?
分析では、男子へのHPVワクチン接種の目的への正答率が53.1%、HPVと他のがんとの関連についての正答率が61.5%にとどまり、知識の空白が明らかになりました。






