捨てられるはずの桜が唯一無二のベンチに生まれ変わる!家元「金沢まちなか芸術祭」

(C)KAMU kanazawa Courtesy of KAMU kanazawa

記事ポイント

  • 家元「金沢まちなか芸術祭」は建築家・秋吉浩気氏設計のベンチを金沢市内4カ所に設置。
  • 桜の未利用材をロボットアームで加工した唯一無二のベンチが誕生。
  • 街に3基設置し1年ごとに建築家を入れ替える循環展示システムを採用。

 

家元「金沢まちなか芸術祭」は、「KAMU kanazawa」との共同企画として、街頭ベンチプロジェクト「KAMU kanazawa TOWN hack “bench bench bench” with IEMOTO ltd.」を2026年8月28日(金)より始動します。

第1弾は建築テック系スタートアップ「VUILD」代表の建築家・秋吉浩気氏が手掛け、金沢市老舗記念館や鞍月用水グリーンパーク、長町緑地、家元社屋前にベンチを設置します。

金沢市が2027年に開催予定の「金沢まちなか芸術祭」に向けた機運醸成の一環として位置づけられています。

 

目次

家元「金沢まちなか芸術祭」

 

青いスチール製ベンチ

 

  • プロジェクト名:KAMU kanazawa TOWN hack “bench bench bench” with IEMOTO
  • 開始日:2026年8月28日(金)
  • 主催:KAMU kanazawa、家元
  • 参加建築家(1年目):秋吉浩気(VUILD)
  • 設置場所:金沢市老舗記念館、鞍月用水グリーンパーク、長町緑地、家元社屋前

 

「KAMU kanazawa TOWN hack “bench bench bench” with IEMOTO ltd.」は、私設現代アート美術館「KAMU kanazawa」と金沢市の建築設計施工会社・家元が共同で手掛ける街頭ベンチプロジェクトです。

街歩きの途中で足を休める「ベンチ」を金沢市内に設置し、毎年1人の建築家に設計を依頼してアートピースとして公開していきます。

2026年8月28日(金)、金沢まちなか芸術祭実行委員会との共催により始動します。

家元は、注文住宅の新築・リノベーションや不動産仲介、メディカル事業などを手掛ける金沢の建築設計施工会社で、建築家・坂茂氏との共同プロジェクト「DLT木造仮設住宅」でグッドデザイン賞2025の大賞を受賞しています。

本プロジェクトでは、建築家が設計したベンチのデザインを量産化できる形へカスタマイズし、家元が商品として販売できるようにするところまでを一連の取り組みとして進めます。

 

建築家・秋吉浩気氏(VUILD代表)

 

秋吉浩気氏(VUILD代表)

 

1年目の建築家を務めるのは、建築テック系スタートアップ「VUILD」代表取締役CEOの秋吉浩気氏です。

2017年にVUILDを創業し、デジタルテクノロジーを用いた「建築の民主化」を掲げ、デジタルファブリケーションやソーシャルデザインなど幅広いデザイン領域を手掛けています。

グッドデザイン金賞(2020)やiF Design Award Gold Award(2025)など、数々の賞を受賞してきました。

アート、デザイン、工芸が交差する金沢でコレクティブルデザインの領域を探求することが新たな価値を生むとの考えから、気鋭の建築家によるベンチ設計という企画が生まれました。

その第一弾として、秋吉氏が金沢の街に置かれるベンチの設計を担っています。

 

桜の未利用材とロボットアームによるベンチ制作

 

ロボットアームによるベンチ制作

 

秋吉氏がベンチの素材に選んだのは、桜の「未利用材」です。

幹のうねりが強かったり太すぎたりして一般的な製材ラインに乗せられない木材を指し、これまではチップ化されるなど限定的な用途にとどまるか、廃棄されてきました。

制作にあたっては、最先端のデジタル技術でそれぞれの桜の木が持つ複雑な自然形状を3Dスキャンしてデータ解析し、チェーンソーを取り付けたロボットアームで精緻な造形を行っています。

規格化できない自然物をテクノロジーの力で唯一無二のプロダクトへ昇華させる手法で、戦後に植樹されたソメイヨシノの寿命による倒木問題や未利用材の活用という社会課題に向き合うアプローチになっています。

 

「TOWN hack」とKAMU kanazawa

 

金沢の町家建築の前に立つ人物

 

KAMU kanazawaは、都市全体を展示空間ととらえ、アートで金沢の文化や景観を広げてきた屋外プロジェクト「TOWN hack」を展開しています。

市民や旅行者が金沢の街中で日常的に現代アートに出会える環境をつくるため、行政や地元企業、商店街と協力しながら金沢中心市街地の屋外に作品を設置してきました。

KAMU kanazawaは2020年6月に開館した私設現代アート美術館で、中核施設〈KAMU Center〉を含む複数の展示スペースを徒歩圏に点在させ、歩いて街を巡りながらアートを楽しめる仕組みになっています。

レアンドロ・エルリッヒ氏の『INFINITE STAIRCASE』や写真家・森山大道氏の『Lip Bar』など、世界的に注目されるアーティストの作品も展示しています。

 

ベンチの循環展示システム

 

本プロジェクトは、1年目は金沢市の協力のもと市内の公共スペース3カ所にベンチを設置し、単年で終わらせず長期的な視野で街にベンチを根付かせていく取り組みです。

毎年1人の建築家が新たにベンチを設計して3基を公共スペースに設置し、1年が経過した段階で3基のうち2基を撤去して新たに選ばれた建築家のベンチ3基を設置するサイクルを繰り返します。

このサイクルにより、さまざまな建築家によるベンチが金沢に積み重なっていくことを目指しています。

家元の社屋前にもベンチが設置され、新しいベンチが完成するたびに入れ替えが行われます。

建築家が設計したベンチのデザインは量産化できる形へカスタマイズされ、美術館・企業・建築家それぞれに長く利点が生まれる仕組みづくりが進められています。

 

街歩きの合間に、金沢の新しいアートベンチでひと休みしながら建築家の発想に触れられます。

桜の未利用材から生まれた造形美を、実際に座って体感できます!

毎年建築家が入れ替わる仕掛けなので、金沢を訪れるたびに新しいベンチとの出会いが待っています。

家元「金沢まちなか芸術祭」の紹介でした。

 

よくある質問

 

「KAMU kanazawa TOWN hack “bench bench bench” with IEMOTO ltd.」とは、どのようなプロジェクトですか?

 

街歩きの休憩拠点となる「ベンチ」を毎年1人の建築家に依頼して設計し、金沢市内に設置していく私設現代アート美術館「KAMU kanazawa」と建築設計施工会社・家元による共同プロジェクトです。

 

1年目のベンチはどこに設置されますか?

 

金沢市老舗記念館、鞍月用水グリーンパーク、長町緑地、家元社屋前の4カ所に、建築家・秋吉浩気氏が手掛けたベンチが設置されます。

 

ベンチにはどのような素材が使われていますか?

 

一般的な製材ラインに乗らない桜の未利用材を3Dスキャンとロボットアームによるデジタル技術で加工し、唯一無二の造形に仕上げています。

 

プロジェクトはいつから始まりますか?

 

金沢まちなか芸術祭実行委員会との共催により、2026年8月28日(金)から金沢市内でベンチの設置が始まります。

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