心身への大きなストレスで起こる「休止期脱毛症」に対し、ミノキシジル外用の新しい可能性が示されました!
大正製薬は2026年2月26日、皮膚科学の専門誌「The Journal of Dermatology」と第33回毛髪科学研究会で研究成果を発表しています。
壮年性脱毛症で知られる成分を別タイプの脱毛症に応用する内容で、治療の選択肢を広げる知見として注目されます。
大正製薬「休止期脱毛症に対する5%ミノキシジル有用性研究成果」

- 発表日:2026年2月26日
- 発表媒体:The Journal of Dermatology
- 発表学会:第33回毛髪科学研究会
- 臨床試験対象:日本人成人男女12名
- 外用条件:1回1mLを1日2回、24週間
大正製薬は、毛髪領域で継続的に研究発表を重ねている製薬企業です。
同社は公式情報で、2022年に休止期脱毛症を対象とした5%ミノキシジル配合外用剤の治験開始も公表しています。
今回の発表は、その流れを受けた研究成果として、休止期脱毛症の早期改善可能性を検証した内容です。
休止期脱毛症の背景と研究の着眼点
- 抜け毛持続の目安:3〜6か月
- 誘因発生から脱毛発現まで:2〜3か月後
- 休止期毛比率の報告値:25%以上
- 通常の1日平均脱毛本数:50〜70本
休止期脱毛症は、心理的プレッシャーや感染症、過激なダイエットなどを契機に抜け毛が急増するタイプです。
一時的な症状とされる一方で、短期間に毛量変化が目立つため、見た目の不安が強くなりやすい領域です。
そこで同社は、休止期から成長期への移行作用が知られるミノキシジルに着目しました。
壮年性脱毛症で用いられてきた成分を、休止期脱毛症の回復促進に生かせるかを検証した構成です。
マウスモデルで確認された早期毛成長
- 検証対象:休止期脱毛症の病態を模倣したマウス
- 比較条件:5%ミノキシジル製剤外用群/ミノキシジルなし群
- 解析規模:n=18〜20
- 統計解析:観察日ごとに多重比較検定を実施
研究成果①では、5%ミノキシジル製剤を外用した群で、新たな毛の成長がより早期に進む傾向が示されました。
毛包のサイクルを早める方向で作用した点は、休止期脱毛症への適用を考えるうえで重要なデータです。
基礎研究で先に傾向を確認してから臨床側へつなぐ流れも、治療開発としては妥当な設計です。
成人男女12名で見えた治療早期の変化
- 対象者:休止期脱毛症と診断された日本人成人男女12名
- 試験デザイン:非盲検非対照の探索的臨床試験
- 総毛髪数:8週・12週で有意差を確認
- 硬毛数:4週・12週で有意差を確認
- 24週間で総毛髪数が24.3本/cm2増加
- 著効例の洗髪時抜け毛:250〜300本→150〜200本
研究成果②では、治療開始から比較的早い段階で毛髪数の改善傾向が確認されました。
特に硬毛数で4週時点から有意差が出た点は、見た目の変化を気にする生活者にとって意味の大きい結果です。
著効例では抜け毛本数の減少も観察され、日常ケアの心理的負担を下げる可能性が見えてきます。
副作用は接触皮膚炎が1例1件で、同剤の既知の安全性プロファイルの範囲内でした。
休止期脱毛症治療の選択肢拡大に向けた意義
- 対象成分:5%ミノキシジル製剤
- 確認された知見:早期改善の可能性
- 今後の課題:さらなる研究による検証継続
今回のデータは、自然回復が中心だった休止期脱毛症に対し、能動的な治療選択肢を検討できる土台になります。
感染症後や強いストレス後に抜け毛が増えたケースでは、経過観察だけでなく介入の可能性を話し合える余地が広がります。
発毛成分ミノキシジルの活用領域を見直す動きとしても、毛髪医療にとって前向きな一歩です。
ストレス由来の抜け毛研究に新展開を報告!
大正製薬「休止期脱毛症に対する5%ミノキシジル有用性研究成果」の紹介でした。
よくある質問
Q. 今回の研究はどこで発表されましたか?
皮膚科学専門誌「The Journal of Dermatology」と第33回毛髪科学研究会で発表されています。
Q. 臨床試験ではどのような外用方法が使われましたか?
5%ミノキシジル配合剤を1回1mL、1日2回、頭皮全体に24週間塗布する条件で実施されています。
Q. 臨床試験で確認された主な変化は何ですか?
総毛髪数は8週と12週、硬毛数は4週と12週で治療前との有意差が確認されています。