国内製造業の大型刷新として、全製鉄所・製造所を一気に切り替える基幹システム移行が完了しました!
JFEシステムズは、JFEスチールの基幹システムをメインフレームからオープン環境へ移行し、2025年12月に全地区での刷新完了を発表しています。
2026年2月26日に公表された今回の内容は、短工期と大規模刷新を両立した事製造業DXの実務に直結するニュースです。
JFEシステムズ「全製鉄所・製造所基幹システム約2億STEP刷新」

- 着工:2020年10月
- 完工:2025年12月
- 工期:5年2カ月
- 刷新規模:約2億STEP
- 全地区移行完了:2025年12月
JFEシステムズは、鉄鋼業界で培ったシステム構築・運用ノウハウを基盤に、製造業向けのIT支援を展開する企業です。
同社が刷新を担当したJFEスチールは、国内の全製鉄所・製造所で稼働する基幹システムを対象に移行を進めました。
対象システムは生産と品質を支える中枢領域で、停止リスクを抑えながら段階移行を重ねる高度な実行計画が必要な案件です。
画像に映る圧延工程のように高温と連続稼働が前提の現場では、システム更新の安定性が操業計画そのものに直結します。
全地区並行で進めた移行スケジュール
- 仙台製造所オープン移行:2022年10月
- 福山地区・千葉地区移行完了:2025年12月
- 当初計画比:2年前倒し
本プロジェクトは、仙台製造所での先行移行を起点に、各製鉄所・製造所を並行して進める方式で展開されました。
最終工程となった西日本製鉄所福山地区と東日本製鉄所千葉地区の完了によって、全地区移行が完結しています。
大規模案件で2年前倒しを実現した背景には、地区ごとの業務特性に合わせた移行順序と検証体制の設計があります。
製造現場への影響を最小化しながら切り替える運用は、同規模プロジェクトの再現性を考えるうえでも重要な知見です。
約2億STEP刷新で実現したオープン環境統一
- 刷新対象規模:約2億STEP
- 従来環境:富士通ホスト2地区/IBMホスト3地区
- 新環境:クラウドサーバー環境
従来は地区ごとにIBMと富士通のメインフレームが混在しており、運用・改修の標準化が難しい構造でした。
今回の刷新では、約2億STEP規模の基幹資産をクラウドサーバー環境へ統一し、将来改修の共通化を進めやすい状態へ移行しています。
異なるプラットフォームで蓄積された業務ロジックを再整理したことで、機能維持と構成最適化を同時に進めた点も実務的なポイントです。
短工期での完遂は、開発力だけでなく、既存資産の棚卸し精度と切替判断の速さがそろってこそ成立するプロジェクトです。
J-DNexusで進むIT・OT統合と次のデータ活用
- 統合対象:生産実績データ・製品品質データ・操業センサーデータ
- 統合領域:IT領域データ/OT領域データ
- 連携基盤:J-DNexus
JFEスチールは刷新と並行して、クラウド上でIT領域とOT領域のデータを統合運用するJ-DNexusを構築しています。
生産実績や品質データと現場センサーデータを同じ基盤で扱えるため、分析から実行までの意思決定サイクルを短く回しやすくなります。
同社はJ-DNexusに採用されたCognite Data Fusionの国内リセラー契約も締結し、製造業向け提案を拡張中です。
今回の刷新で得たノウハウが、今後の大規模開発とデータ活用支援の標準モデルとして展開される見込みです。
基幹系の全面刷新は、単なる置き換えではなく、データ活用の土台を作り直すプロジェクトでもあります。
今回の完了は、製造業がレガシー刷新とAI活用基盤整備を同時に進める現実的な道筋を示す事例です。
5年2カ月で約2億STEP刷新完遂!
JFEシステムズ「全製鉄所・製造所基幹システム約2億STEP刷新」の紹介でした。
よくある質問
Q. 全地区での基幹システム移行はいつ完了しましたか?
2025年12月に全製鉄所・製造所での移行完了が公表されています。
Q. プロジェクトの着工から完工までの期間はどれくらいですか?
2020年10月着工から2025年12月完工までの5年2カ月です。
Q. 刷新対象のシステム規模はどの程度ですか?
全地区合計で約2億STEPの基幹システムが刷新対象となりました。