米国空港インフラは、いま「規模」と「進め方」の両方が大きく切り替わる局面に入っています。
ターナー&タウンゼントが示した最新動向では、従来型の発注だけでは需要増に追いつきにくい現実が明確になりました。
柔軟な調達、デジタル前提の計画、測定可能なサステナビリティがそろって初めて、次の成長カーブに乗れる構図です。
ターナー&タウンゼント「米国空港インフラ投資の新時代」

- 計画名:国家統合空港システム計画(NPIAS)
- 計画期間:2025年〜2029年
- 総投資額:675億米ドル
ターナー&タウンゼントは、建設プロジェクト、不動産、インフラ、エネルギー、天然資源分野でマネジメントサービスを展開するグローバル企業です。
日本では東京・大阪を基盤に、透明性と効率を重視したプロジェクト支援を提供しています。
今回のレポートは、米国空港市場で進む大型投資を、調達手法と運営戦略の両面から整理した内容です。
投資が集中する上位空港と資金配分
- 対象プロジェクト数:18,100件
- 上位67空港の投資比率:全体の50%
投資は全体に薄く配分されるのではなく、基幹空港に厚く集まる構造となっています。
この配分は、空港ごとに拡張優先度を見直すポートフォリオ視点の重要性を示す数字です。
2050年需要を見据えた拡張シナリオ
- 追加で必要とされる投資規模:3,000億ドル超(2050年まで)
国内線の回復と国際線の伸長が重なることで、将来需要への先回り投資が前提になっています。
短期の改修だけでは吸収しきれないため、段階的に拡張できるモジュール設計が効いてきます。
調達モデル転換でコスト変動に備える
- 見直し対象調達手法:デザインビルド
- 見直し対象調達手法:デザイン・ビッド・ビルド
インフレ、人材不足、資材調達遅延が同時進行する環境では、固定的な契約方式だけではリスクを吸収しにくくなります。
施工会社とリスクを共有する協働型モデルへ移行することで、スケジュールと予算の振れ幅を管理しやすくなります。
デジタル化とサステナビリティを実装する運営軸
- 展開国数:60か国以上
- 従業員数:22,000人以上
同社はグローバルで蓄積した知見をもとに、リスク・コスト・価値を同時に管理する統合プログラム運営を提案しています。
デジタル前提の計画と測定可能なサステナビリティを導入した空港ほど、投資家や事業パートナーからの評価を得やすい流れです。
米国空港の次の競争軸は、施設規模そのものより「変化に合わせて更新し続けられる運営設計」に移っています。
インフラ投資の判断が重くなる時代だからこそ、調達と実行管理の型を先に変えたプレイヤーが優位に立ちやすくなります。
【柔軟調達とデジタル化で勝つ新時代空港投資戦略!
ターナー&タウンゼント「米国空港インフラ投資の新時代」】の紹介でした。
よくある質問
Q. NPIAS 2025〜2029で見込まれる投資総額はいくらですか?
今後5年間で総額675億米ドルの投資が見込まれています。
Q. 投資対象は何件で、どの空港に集中していますか?
対象は18,100件で、上位67空港だけで投資額全体の50%を占めます。
Q. 2050年までに追加で必要とされる規模はどの程度ですか?
旅客増への対応には、総額3,000億ドルを超えるインフラ投資が必要とされています。