東京・松屋銀座では、「ミッフィー」シリーズの生みの親であるディック・ブルーナ氏のデザインの秘密に迫る「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」を開催中。
ブルーナ氏の作品の特徴である「シンプルさ」にフォーカスを当て、その魅力を解き明かしていく展覧会になっています。
松屋銀座「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」
開催期間:2017年4月19日(水)から5月8日(月)
開催場所:東京・松屋銀座 8階 イベントスクエア
時間:10時〜20時(入場は平常の30分前まで。最終日は17時閉場)
入場料:一般 800円、高校生 600円、小・中学生 400円、未就学児無料
東京・松屋銀座では、5月8日まで「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」を開催中。
この展覧会では、「ミッフィー(うさこちゃん)」シリーズの生みの親であるディック・ブルーナ氏の作品が約500点展示されています。
展覧会は3つの章で構成されており、ブルーナ氏の作風である「シンプルさ」にスポットを当て、そのシンプルさの秘密に迫っていきます。
また、4月19日のイベント初日にはオープニングイベントが催され、俳優の谷原章介さんのトークセッションが行われました!
「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」内容
「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」は、3つの章で構成されています。
1章<楽しむためのシンプル>
グラフィックデザイナーとしての顔を持っていたブルーナ氏のペーパーバッグやポスターの展示をとおして、「ユーモラスな線」「おしゃべりな色」「大胆な省略」「リズミカルな反復」を分析します。
大判のポスターも多数展示。
展覧会のメインビジュアルにも登場する黒いクマのキャラクター『ブラック・ベア』
読書のしすぎで目が赤くなってしまったという設定通り、展示されているポスターでも本に集中している様子が描かれています。
また、たばこを嗜むイラストやスパイのキャラクターなども登場し、ブルーナ氏の描く世界は子供に向けたものだけではないことが伺えます。
2章<想像力のためのシンプル>
絵本原画などの展示によって「空間をつくる線」「空想をうみだす形」などを解き明かしていく「2章<想像力のためのシンプル>」
ブルーナ氏の絵本は赤、青、緑、黄、グレー、茶の決められた6色(通称ブルーナカラー)で構成されています。
余分なものをそぎ落としたシンプルを極めた線画に、原色を中心に構成される6色が加わり、ダイレクトにメッセージを訴えかけます。
3章<シンプルの明日>
日本のデザイン会で活躍する気鋭のクリエーター4組がブルーナ作品からインスピレーションを受けた新作アートを発表する「3章<シンプルの明日>」
こちらは、クリエイティブユニット『KIGI』の作品。
6色のブルーナカラーがラムネ瓶に閉じ込められた、透明感とムダのないシンプルさが感じられます。
また、こちらはグラフィックデザイナーである中村至男氏の作品。
現代社会のワンシーンのどこかにミッフィーが隠れています。
それぞれの作品の中に隠れたミッフィーを探す楽しみもありますが、ミッフィーが私たちの日常生活の一部にとけ込むくらい愛されるキャラクターであることも表現されているようです。
初公開となる未発表遺作の公開も
2017年4月、ブルーナ氏の未発表の絵本『クマくんがしんだ』(仮題)が出版されました。
2011年にこの絵本の原稿は完成していましたが、「死後に出版されるのがふさわしい」と出版が見送られていた作品。
2017年2月16日にブルーナ氏が逝去されたため、関係者へ向けて刊行されました。
現在のところ、市販の予定はない、この展覧会が初公開となる、大変貴重な作品を間近で見ることができます。
「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」グッズコーナー
ポーチ、マグカップ、Tシャツ、マスキングテープなど、会場でしか手に入らない展覧会オリジナルグッズが150点以上並びます。
「ブラック・ベア」のBE@RBRICK、ミントデザインズが特別にデザインしたポストカードやトートバッグも登場します!
ブラック・ベアがデザインされたグッズもたくさんラインナップされています。
展覧会のイメージキャラクター的存在のブラック・ベアのグッズはおみやげや記念にピッタリ。
ミッフィーに関するアイテムも盛りだくさん!
日常生活のところどころで癒してくれそうです♪
ブルーナ氏の絵本も多数取り揃えています。
展覧会を見る前と後では、絵本のイメージが違って見えるかもしれませんね。
オープニングイベント「谷原章介さんとMCのトークセッション」レポート
イベント初日の4月19日に催されたオープニングイベントを開催!
俳優の谷原章介さんが登場し、谷原さんとMCによる、ブルーナ氏のデザインの魅力についてのトークセッションが行われました。
日頃からアートやデザインに関心を持っているという谷原さん。
この展覧会の印象として、「ブルーナ氏の作品には子供向けではない大人向けの様々な要素を孕んでいることがわかり、これからミッフィーなどの絵本の世界が味わい深く感じられるのではないでしょうか」とコメントしました。
また、大家族の父親でもあることから、お子さんとのコミュニケーションのツールとして、ブルーナ氏の絵本やミッフィーのアニメは欠かせないものだと話していました。
谷原さんからこれから来場されるかたに向けて、「ディック・ブルーナ氏の原点とミッフィーの世界観を感じられる展覧会です。お子様からお年を召した方まで楽しめる展覧会となっています。ぜひお子さんを連れて皆さんで遊びに来てください。」とメッセージが送られ、トークセッションが終了しました。
また、谷原さんは記者からの質問にも快く対応してくださいました。
好きなキャラクターは「ミッフィーちゃんは外せないところですが、今回の展示でブラック・ベアがとても好きになりました」と話していた谷原さん。
Dtimes編集部が質問させていただいた「大切な人に一冊だけブルーナ氏の絵本を紹介するなら、どの作品を紹介したいですか?」という問いかけに、
「それはもちろんミッフィーちゃんシリーズでしょうね」と笑顔で答えてくださいました。
余分なものを極力そぎ落とし、洗練されたシンプルさだからこそ、子供だけでなく大人にも響くディック・ブルーナ氏のデザイン。
ゴールデンウィーク期間中も開催されていますので、お子様も連れてのお出かけにもおすすめです☆
「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展」は、松屋銀座 8階 イベントスクエアで2017年5月8日(月)まで開催中です!
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© Dick Bruna
BLACK BEAR © copyright:Dick Bruna
Illustrations Dick Bruna © copyright Mercis bv,1953-2017 www.miffy.com