ウォルト・ディズニーが世に贈った映画の中でも、傑作として語り継がれている長編アニメーション『ファンタジア』
クラシックの名曲とめくるめく色彩、ダイナミックな描写、生き生きした「ミッキーマウス」の姿が人々を魅了してやみません。
今回は、感動のディズニー・アニメーション『ファンタジア』を紹介します!
ディズニー映画『ファンタジア』作品紹介
タイトル:ファンタジア(原題:FANTASIA)
製作:1940年/アメリカ
上映時間:122分
「ミッキーマウス」が指揮者兼時の魔術師として登場し、異なる章が古典音楽にのせて描かれるファンタスティックなアニメーション『ファンタジア』
「魔法使いの弟子」に扮した「ミッキー」が夜空の星たちを指揮して大熱演し、画面いっぱいの夢とファンタジーが時代を超えて輝き続ける珠玉の名作です。
今なお色褪せないアニメーション芸術作品を紹介していきます!
『ファンタジア』ストーリーと構成・使用されている名曲
コンサートのように各章ごとに名だたるクラシックの名曲にのせて贈られる『ファンタジア』のアニメーション。
著名な指揮者レオポルド・ストコフスキーの指揮によって、まるで魔法のようなファンタジーが繰り広げられます。
トッカータとフーガ・ニ短調
演奏者のシルエットから始まるこの章。
音楽を視覚的に表現するという冒険が成功し、画面に入り込んでしまったかのような感覚に陥る映像に注目です!
組曲「くるみ割り人形」
おなじみの名曲にのせて、自然を讃えるような優美なヴィジュアルが繰り広げられます。
生き物や植物に宿った生命がリアリティを持って動く様子は秀逸。
魔法使いの弟子
『ファンタジア』の代名詞とも言える名作がこちら。
魔法使いになりたい「ミッキーマウス」が師匠の目を盗んで魔法の帽子を使い、自由に魔法を使います。
魔法が暴れ出し、大混乱に陥る「ミッキーマウス」
「ほうき」が登場するのもこのシーンです。
春の祭典
鬼気迫る迫力の大演奏にあわせ、地球を讃えるような描写が壮大な「春の祭典」
目まぐるしくも緻密な生命のバトンタッチが壮大なスケールで描かれます。
交響曲第6番「田園」
ペガサスたちを主役に空の上の生活を鮮やかに描いた章。
個性豊かな架空の生き物たちが送る日々が芳醇な楽曲にのせて鮮やかに映し出され、癒しのシークエンスとなっています。
時の踊り
バレエを踊る動物たちによって紡がれる章。
チュチュを着たカバや赤いマントのワニたち、動物たちのユニークな魅力が大胆なアニメーションで表現されています。
禿山の一夜
魔王が現れ、死者の魂を呼び寄せる描写から始まる重厚な章。
魔王の元に集まった霊魂たちが魔物へと姿を変える様子が息を飲むような迫力で描かれています。
アヴェ・マリア
『禿山の一夜』から流れるように続く最後の章では、巡礼者たちによって、死者の魂が弔われていきます。
幻想的な映像と、甘美な楽曲が相乗効果を発揮し、耳と目で美しさを感じさせてくれる感動の最終章です。
『ファンタジア』スタッフ
製作・監督:ベン・シャープスティーン
脚本:ジョー・グラント、ディック・ヒューマー
指揮:レオポルド・ストコフスキー
演奏:フィラデルフィア管弦楽団
当時類を見ない斬新な立体音響システムを採用したことで、のちの映画史を変えたとも言われる本作。
バッハの『トッカータとフーガ』、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』、デュカスの『魔法使いの弟子』、ストラビンスキーの『春の祭典』、ベートーベンの『交響曲/田園』、ポンキエルリの『時の踊り』、ムソルグスキーの『はげ山の一夜』、シューベルトの『アベ・マリア』とクラシックの名曲を多数採用しています。
「春の祭典」、「魔法使いの弟子」、「禿山の一夜」など複数のエピソードで全体が構成され、イメージに変換された楽曲はどの章でも現実を忘れさせるパワフルさ!
多様なアニメーション手法が使われ、ディズニーならではの色彩の美しさとゆきとどいた細部は現代のアニメーションと比べて今なお見劣りがしません。
ディズニーアニメーションの金字塔として名を残すクラシックとともに楽しめる珠玉のファンタジー名作。
魔法使い姿の「ミッキー」を見ることができる『ファンタジア』
『ファンタジア』は、Disney+(ディズニープラス)で配信中です。