1971年に実際におこなわれた心理学実験「スタンフォード監獄実験」をベースに、女優・堀田真由の主演で描いた密室サスペンス『プリズン13』
2019年12月4日にDVD発売、11月2日に先行レンタルがスタート。
今回は、『プリズン13』にユマ役で出演した板野友美さんのインタビューをお届けします!
『プリズン13』板野友美さんインタビュー
あらすじ
製作年度 2019年 製 作 国 日本 ジャンル スリラー/サスペンス
公開日:2019年8月30日 メイン館 シネマート新宿
品番 ADM-5163S 価格 ¥4,800(税別) JAN 4988166205728
DVD仕様 88分 日本語ドルビーデジタル5.1ch
COLOR 16:9ビスタサイズ 片面・二層 NTSC MPEG-2
DVD映像特典 メイキング(21分)/舞台挨拶(25分予定)/特報/予告
女子大生のマリは人気Vtuber・ソフィアの公開実験に参加することになった。
実験現場に到着したマリが目にしたのは4メートル四方の巨大な監獄で、この公開実験では12人の被験者を看守と囚人に分けて、監獄生活を疑似体験させるという。
この「監獄実験」でのソフィアの目的は擬似監獄生活での立場や役割によって人格がどのように変化していくかを検証することだった。
看守の役を与えられたマリは、7日間という時間をこの奇妙な部屋で過ごすことになるが、次第に実験はエスカレートし、とうとう死者が出る事態におちいってしまう。
インタビュー
センセーショナルな側面もありますが、最初に脚本を手にした時はいかがでしたか?
板野:最初にお話の概要を伺った時に、妹のマリのように軽いノリで監獄実験を受け止めてしまい、じゃんけんで看守と囚人に分かれて、特に何も問題なく、あっという間に一週間終わりそうと思いました。
何もなく平凡に終わり、それで100万円手に入っていいなと。
ところが読み進めていくうちに、大変なことが起こると。
板野:そうですね。危機的状況になった時、人間は変貌を遂げるなと思いました。
あとは個々のシーンについてどう撮るのか、脚本上だけではわからない複雑なシーンがたくさんあり、どうなるのかなっていう気持ちと、完成した作品を正視できるかなという気持ちにもなりましたね。
完成した映像もファンタジックかと思ったら、監視カメラで見ているような映像集や極限状態の人間の本性などもあり、かなり生々しい映像になっていて苦しくなりました。
ドキュメンタリーチックな雰囲気も強く、引き込まれますよね。
板野:かなりリアルに映していているので、驚きましたね。
映画とは思えないというか、本当に監獄実験を見ているようで、人間の怖い部分、本性が出ていてマリのように苦しくなりました。
わたしと前野朋哉さんのシーンで箸休めしつつ、監獄実験をご覧になってほしいです。
演じられたユマというキャラクターについては、いかがでしたか?
板野:ユマは格闘技ライターをやっていて、男勝りな性格の持ち主。
それで趣味でもボクシングをしているような子。
冒頭ではボクシングのミッド打ちをするシーンがあるのですが、私は背が高いわけでもなければ、男らしさもないのでどうすれば強い女性像を演じられるか悩みました。
最初は、妹マリや旦那への愛も感じないほどクールでそっけない感じに見えはしますが、所々でてくる旦那さんへの愛や妹を守ろうとする責任感もあり、カッコイイお姉ちゃんです。
ご自身にも妹さんがいるので、演じやすかったのでは?
板野:妹が危険な状況になってもっと早く行ってあげればよかったと、姉としての責任感にかられるシーンは、わたしにもよくわかる、重なる部分がありました。
演じながら同じ気持ちで、最後本当に泣きそうな気持ちになりました。
意外にクールなだけじゃない感情を露わにする部分もあるので、そこも観てほしいです。
女優としての側面で考えた場合、今回の作品を経て何が残りましたか?
板野:わたしにはすごく難しかった役柄で、カッコいい女性や強い女性像、男らしい感じのキャラクターは、もともと向いてないんです。
背が高くて、男性よりも強そうな女性を男らしいという感覚でいたから、自分とはかけ離れたものだと思っていて、どうやって男らしさを表現しようかは悩みました。
冒頭のボクシングのシーンでも、ただボクササイズをやっているようには映りたくはなかったので、きちんとしたフォームや力強さを意識するところは、とても苦労しました。
がさつともまた違いますからね。
板野:性格だけが男っぽいということとも、また違うような気がして……。
ある意味、真の意味での強い女性を演じなければならず、自分とかけ離れている外見でもあった時に、どうやって演じればそうなるのかすごく考えました。
撮影が始まるまでにボクシングを習い、表情も格闘家の眼差しに変え化粧っ気もなくしました。服装も華奢に見えないように工夫をしました。
確かに板野友美、ともちんで連想するキャラクターとは正反対でした。
板野:今までわたしのイメージで連想する女の子の役柄が多かったですし、イメージにない役柄をさせて頂けたのは勉強になりましたし、改めて、新しい経験をさせて頂くことは大事だなと、感じましたね。
最後になりますが、この映画が世に出て行くことについて、どういう意味があると思いますか?
板野:いろいろなメッセージがあると思いますが、ひとつはSNS時代の今、誰が相手かわからない恐怖をみな感じていると思います。
姉ユマがマリを見つける時も場所を簡単に特定してしまうわけで、それも怖いことではありますよね。
簡単に共感したり、友だちになったり、ウソかホントかわからないインターネットの恐怖を感じたことと、小さな世界での争いについても描いていると思いました。
マリの視線で物事を見ると、もっといい社会になるのなかって、大げさかもしれないけれど、わたしは思いました。
エンターテイメント作品ですが、深く物事を考える機会にもなると思います。
板野友美さんが出演した『プリズン13』
2019年12月4日にDVD発売、11月2日に先行レンタルがスタートです。
©2019「プリズン13」製作委員会