記事ポイント
- メセナ大賞1件・優秀賞5件の計6活動が決定
- 大賞は第一生命保険などの「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」
- 贈呈式は2026年11月25日にスパイラルホール
公益社団法人企業メセナ協議会が、「メセナアワード2026」の受賞活動6件を決定しました。
「メセナ大賞」に第一生命保険/第一ライフグループの「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」、「優秀賞」に5活動が選ばれています。
贈呈式は2026年11月25日にスパイラルホールで開かれ、受賞各社にトロフィーと表彰状が贈られます。
企業メセナ協議会「メセナアワード2026」
- 主催:公益社団法人企業メセナ協議会(後援:文化庁)
- 受賞活動:メセナ大賞1件、優秀賞5件の計6件
- 贈呈式:2026年11月25日(水)15:00~17:00、スパイラルホール(東京)。受賞各社にトロフィーと表彰状が贈られます
- 選考対象:2025年4月1日から2026年3月31日に実施されたメセナ活動のうち、「This is MECENAT 2025」認定活動198件(136社・団体)
「メセナアワード」は、企業による芸術文化の振興と、これを通じた心豊かなより良い社会づくりの観点で特に優れた活動を顕彰するものです。
2026年は、日本国内の企業や企業財団、それらの連合体が2025年4月1日から2026年3月31日に実施したメセナ活動のうち、「This is MECENAT 2025」認定活動198件(136社・団体)が選考対象となりました。
大賞の「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」は、江戸時代に俳諧から派生した短詩型文学の川柳を通じて言葉の力や価値への再認識を促し、社会全体の相互理解や共感を育む仕組みとして発展させている点などが評価されました。
優秀賞には、若手アーティストの育成、服飾文化の保存と振興、香りの文化的価値の発信、自社技術を生かした地域の団体や大学との連携・共創、地域の社会資本整備と音楽文化の普及・振興への取り組みが選ばれました。

1991年に創設された「メセナ大賞」は2004年に「メセナアワード」へ改称され、2025年までに全国各地の優れたメセナ活動259件が表彰されています。
選考ポイントは、芸術文化の向上への貢献、芸術文化の普及への貢献、社会や地域への貢献、企業独自のノウハウや資源の活用、活動の継続・発展、活動の独創性の6つです。
選考委員(2026年度)は、委員長の山梨絵美子氏(千葉市美術館 館長/日本博物館協会 会長)、大島まり氏(東京大学生産技術研究所 教授/東京大学東京カレッジ 副カレッジ長)、永山祐子氏(建築家)、八反田弘氏(東京藝術大学 名誉教授)、松尾卓哉氏(17 クリエイティブディレクター/CMプランナー/コピーライター)、夏坂真澄氏(企業メセナ協議会 理事長)です。
企業メセナ協議会は1990年に設立された民間の公益法人で、124社・団体(2026年10月1日現在)が会員です。
企業メセナの推進を中心に、調査研究、認定・顕彰、助成、交流、発信などを行っています。

メセナ大賞・優秀賞のトロフィーは、若手作家に新作を依頼して制作されており、2025年から2027年は藤沢恵氏が手掛けます。
作品名は「Cycling Moon」で、2025年制作、240×270×80mm、素材は大理石、真鍮、アクリル板です(撮影:佐藤茂)。
藤沢恵氏は1985年岩手県生まれで、2010年に東北芸術工科大学芸術文化専攻彫刻領域を修了しました。
真逆の性質を持つ石と金属を用いて「事象の汀渚」をテーマに作品を発表し、近年は透明アクリル板も素材に加えてモニュメントを手掛けています。
2022年にはUBEビエンナーレで柳原義達賞を受賞しています。

認定制度「This is MECENAT」の2026年の認定活動を紹介した記事も公開されています。

サラっと一句!わたしの川柳コンクール

- 賞:メセナ大賞
- 受賞者:第一生命保険/第一ライフグループ
江戸時代から続く川柳の文化を継承し広めながら、言葉が持つ力や価値への理解の深まりを促す活動です。
誰もが参加しやすく、社会全体の相互理解や共感を育む取り組みを、時代に対応しながら長年継続している点が受賞理由です。
画像は、第一生命保険 日比谷本社ビルロビーで開かれた2025年度ベスト10発表式の様子です。
全国の芸術分野の大学院へ通う次世代の才能溢れる人材への奨学支援事業

- 賞:優秀賞「新たな芸術文化をつくる人を育む」
- 受賞者:神山財団
国内の若手アーティストを育て支えることで、日本美術の発展に貢献している奨学支援事業です。
若手アーティストへ発表の場を提供するとともに、広く人々が芸術に触れる機会も生み出し、鑑賞者の裾野を広げています。
年1回、全奨学生280名を対象に、作家活動に関する勉強会および交流会が開かれています。
西洋服飾関連資料の収集・保存・研究と企画展の開催

- 賞:優秀賞「移ろうファッションを文化財にし、次の美へつなぐ」
- 受賞者:京都服飾文化研究財団/ワコールホールディングス
文化財としての保存が難しいといわれる衣服を収集・保管し、貴重なコレクションを形成している活動です。
国内および海外の美術館とのネットワークを築き、ファッションの研究を深めながら公開活動を行っています。
画像は、京都国立近代美術館で開かれた「LOVEファッション―私を着がえるとき」展の会場です。
高砂コレクション®ギャラリー

- 賞:優秀賞「記憶に残る香りの文化で五感をひらく」
- 受賞者:高砂香料工業
古代から人間の営みとともにある香りの文化を、充実したコレクションとともに体系的に整理し、その価値に光をあてている施設です。
現代社会をよりよく生きるために、香りの大切さを再認識する場を提供しています。
沖縄三線文化継承プロジェクト-技術貢献と共創-

- 賞:優秀賞「危機にある伝統と先端技術が出会い、未来を創る」
- 受賞者:ヤマハ
自社の技術や施設・設備、知見を活用し、地域の伝統と文化の維持・活性化に貢献しているプロジェクトです。
地域の団体や大学などと連携・共創し、研究結果の社会実装を目標に取り組んでいます。
職人と研究者が、楽器・感性研究で培った技術・知見をもとに対話を重ねています。
ふきのとうホール・真駒内六花亭ホール・はまなしホールのコンサートシリーズ

- 賞:優秀賞「美味しい、豊かな時間をつくり続ける」
- 受賞者:六花亭
ホール運営やコンサート開催、レジデントアーティスト制度などを通じて、音楽文化の普及および振興に貢献している活動です。
お菓子づくりとともに文化を育てる取り組みが、地域の豊かさを育んでいます。
「ふきのとうホール」は221席の室内楽ホールです。
芸術文化の育成から伝統の継承、音楽の普及まで、6つの活動が企業ならではの形で社会に豊かさを届けています。
贈呈式は2026年11月25日にスパイラルホールで開かれ、受賞各社・団体にトロフィーと表彰状が贈られます。
「LOVEファッション―私を着がえるとき」展 (会場:京都国立近代美術館) (C)KCI 福永一夫撮影







