記事ポイント
- TidyMedのeWSで併用薬記入の作業時間が紙の約1/5に短縮
- 医師署名完了までの日数の中央値が1.8日から0.7日に短縮
- 倉敷中央病院の実治験でTidyMed導入効果を実数値で検証
リアルワールドデータは、倉敷中央病院での実治験において、電子ワークシート(eWS)による治験業務の効率化を実数値で立証しました。
電子カルテと接続する治験業務支援システム「TidyMed」の活用により、併用薬記入や医師署名プロセスの負担軽減が確認されました。
リアルワールドデータ「TidyMed」

- 少量記入(5項目以下)1セルあたり記入時間:紙WS 5.7分/eWS 1.0分
- 全体平均1セルあたり記入時間:紙WS 2.79分/eWS 0.90分
- 1時間あたり処理件数(スループット):紙WS 約6件/eWS 約8件
- 1件で記録できる情報量(中央値):紙WS 6項目/eWS 11項目
TidyMedが備える電子カルテ連携機能等の活用により、併用薬記入業務が大きく効率化されました。
従来は1件ごとの準備手間が大きかった少量記入(5項目以下)において、1セルあたりの記入時間は紙の5.7分からeWSの1.0分となり、作業時間を約1/5に短縮しました。
全体平均で見ても、1セルあたりの記入時間は紙WSの2.79分からeWSの0.90分へと約1/3に短縮され、1時間あたりの処理能力(スループット)は紙WSの約6件からeWSの約8件へと約1.3倍に向上しています。
1件の処理で記録できる情報量(中央値)も紙WSの6項目に対しeWSは11項目へと倍増し、より多くの情報を一度に束ねて短時間で処理できる構造が確立されました。
医師署名プロセスの迅速化

- 署名依頼から完了までの日数(中央値):紙WS 1.8日(42.4時間)/eWS 0.7日(15.7時間)
- 翌営業日(24時間以内)署名完了率:紙WS 47%/eWS 63%
医師への署名依頼から完了までの所要時間を解析した結果、TidyMedによる電子化で署名スピードが大きく向上し、待ち時間の中央値が1.8日から0.7日へと半分以下に短縮されました。
依頼から翌営業日(24時間以内)に署名が完了する割合も63%(紙WSは47%)に達し、停滞する書類が大幅に減少することで、データの早期固定化やモニタリングの前倒しが可能となりました。
※署名完了までの「平均時間」は、数週間を要した少数の極端な遅延ケースに影響されやすく、紙WS・eWSともに約2.4日と差が出にくいため、実態をより正確に反映する「中央値」および「期限内完了割合」を用いて評価しています。
電子化がもたらす現場の声
実稼働後のヒアリングでは、治験コーディネーター(CRC)から署名待ちによる残業や院内移動、書庫からの重いファイルの出し入れが不要となったとの声が寄せられています。
画面の切り替えだけで複数症例の連続入力が可能となり、本来の試験業務に集中できる環境が実現しました。
医師についても、CRCが院内を移動して診療の合間に対面で署名を求める必要がなくなり、事前のスケジュール調整なしに早朝や夜間など自身の都合の良いタイミングで承認できる運用が定着しています。
外部の治験モニター(CRA)や監査担当者からも、書類の物理的な管理負担がゼロになったことに加え、次のような声が寄せられています。
データが視認しやすく、変更履歴(監査証跡)がシステム上に明確に残るため信頼性が高い
TidyMedとは

- 提供元:リアルワールドデータ
- 対象:臨床研究センター・治験管理室
- 機能:電子カルテと連携した治験・臨床研究業務支援
TidyMedは、リアルワールドデータが臨床研究センターや治験管理室向けに開発・提供している、電子カルテと連携する部門システムです。
院内の電子カルテデータやレセプトデータを集約して利活用を容易にし、治験・臨床研究データの品質と入力スピードの向上に貢献します。
今回の実治験は大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院の協力のもとで実施され、TidyMedの電子カルテ連携機能等を活用したeWSと従来の紙ベース運用を実数値で比較して効果を検証しました。
JMDCおよびリアルワールドデータは、今回得られた実証データと現場のフィードバックをTidyMedの通知機能の最適化などさらなる機能改善に活かし、全国の医療機関に向けた臨床研究DXの社会実装を推進していくとしています。
TidyMedは、電子カルテ連携によって併用薬記入や医師署名の待ち時間を大幅に短縮し、治験現場の本質業務への集中を後押しするシステムです。
倉敷中央病院での実治験では、書類の滞留解消と処理能力の向上が実数値で裏付けられました。







