記事ポイント
- 熊本・湯の児温泉「海と夕やけ」が“じゃらんアワード2025”接客1位を受賞
- スタッフ吉海哲也さんが12年で12,700組へ手書きカードと夕景写真を郵送
- 曇りの日もその日の海を撮影し宿泊後に自宅へ届ける取り組みです
熊本県水俣市の湯の児温泉「海と夕やけ」が、“じゃらんアワード2025”九州エリア(51~100室)の「泊まって良かった宿大賞 接客・サービス部門」で第1位を受賞しました。
評価を支えているのは、レストランサービススタッフの吉海哲也さんが12年間続けてきた、お客様への手書きメッセージカードと夕景写真の郵送です。
湯の児温泉「海と夕やけ」“じゃらんアワード2025”接客1位

- 受賞:じゃらんアワード2025 九州エリア(51~100室) 泊まって良かった宿大賞 接客・サービス部門 1位
- 同エリア:泊まって良かった宿大賞 総合3位、夕食2位
- 都道府県部門(熊本県):51~100室 泊まって良かった宿大賞 1位
- 施設:熊本県水俣市 湯の児温泉「海と夕やけ」
受賞を支えたのは、創業当初からレストランサービススタッフとして勤務する吉海哲也さん(68歳・水俣市在住)の取り組みです。
2014年から12年間、宿泊客の記念写真とその日の海の夕景、お礼のメッセージカードを一組ずつ自宅へ郵送してきました。
2026年6月現在、その記録は12,700組に達しています。
「自分も一緒にお祝いしたい」から始まった接客
吉海さんが入社したのは、ホテル開業前の2011年10月でした。
開業後は第1号のレストランスタッフとして、乾杯の際に聞こえる「還暦おめでとう」「結婚記念日おめでとう」といった言葉に接する日々を送ってきました。
最初はブラックボードへ手書きで「おめでとうございます」と描き、サプライズでお客様へ届けることから始めています。
その後はケーキの手配も行うようになり、「持って帰りたい」というお客様の声から、現在の手書きメッセージカードへと形を変えていきました。
お客様一人ひとりへ手書きで届けるメッセージカード
美術大学出身の吉海さんが手がけるメッセージカードは、ひまわりや花の絵柄を添えた温かなデザインで親しまれています。
宿泊客のテーブルでは、乾杯の写真とあわせて、その場に合わせたメッセージをピンク色のペンで丁寧に書き上げています。
曇りの日も、その日の夕景を届ける理由
写真と一緒に同封する夕景の写真は、晴れた日の美しい写真ではなく、その日に宿泊したお客様が見た、その日の海と空を撮影したものです。
「曇りだったとしても、次は綺麗な夕日を見に来てもらえたら」という思いから、その日に流れた時間そのものを届けています。
出勤前の自宅作業が支える12,700組の記録
吉海さんは出勤前、自宅で数時間をかけて、お客様一人ひとりの記録を整理しています。
パソコンには、来館日や乾杯の写真、誕生日・還暦・結婚記念日などのお祝い内容、当日の会話の様子、お土産の写真や届いた手紙まで、一組ごとの記録として保管されています。
乾杯の写真を撮ることで最初に注文した飲み物も記録され、リピーターには注文前に用意することもあります。
その日の夕景写真、食事の際の写真、手書きのメッセージカードを封筒へ入れ、宿泊後に一通一通発送しています。
小学生だった子どもが、大人になって帰ってくる
12年間記録を続けるなかで、初めて訪れた時に小学生だった子どもが社会人になり、結婚し、自分の家族を連れて訪れる例もあります。
吉海さんが送った写真やメッセージカードを玄関に飾る家庭や、撮り続けた写真をアルバムにまとめる夫婦もいます。
湯の児温泉「海と夕やけ」は熊本県水俣市の入り江に面し、全室オーシャンビューの客室と源泉かけ流しの温泉を備えた宿です。
「また、あの人に会いに行こう」と思ってもらえる宿として、これからもスタッフ一人ひとりがお客様とのご縁を育んでいきます。
手書きのメッセージカードと夕景写真が、宿泊客との再会につながる温かなご縁を育んでいます。
湯の児温泉「海と夕やけ」の紹介でした。
よくある質問
メッセージカードは誰でも受け取れますか?
会社から指示された業務ではなく、吉海哲也さんが宿泊客との関わりのなかで一組ずつ手がけているため、すべての宿泊客に届くものではありません。
記録はいつから続けられていますか?
2014年から12年間続けられており、2026年6月現在で12,700組分の記録が積み重ねられています。
夕景写真はどのように撮影していますか?
晴れた日の美しい写真ではなく、宿泊した当日にお客様が見た、その日の海と空をそのまま撮影して届けています。
吉海哲也さんはどのような経歴の方ですか?
美術大学出身で、ホテル開業前の2011年10月に入社し、開業後は第1号のレストランサービススタッフとして勤務してきました。

