記事ポイント
- 京都府立堂本印象美術館で「印象、美術館をつくる」を2026年7月7日より開催
- 堂本印象が自ら手がけた美術館のデザイン原画や第一回展の資料を展示
- 同時開催「第7回京都工芸美術作家展」では京都ゆかりの工芸作家作品も並ぶ
京都府立堂本印象美術館が、〈開館60周年記念〉特別企画展I「印象、美術館をつくる」と同時開催「第7回京都工芸美術作家展」を開催します。
会期は2026年7月7日(火)から9月23日(水・祝)までです。
日本画家・堂本印象が自らデザインした美術館誕生の軌跡を、デザイン原画や作品、写真資料などでたどれます。
京都府立堂本印象美術館「印象、美術館をつくる」

- 展覧会名:〈開館60周年記念〉特別企画展I「印象、美術館をつくる」
- 会期:2026年7月7日(火)~9月23日(水・祝)
- 会場:京都府立堂本印象美術館(京都市北区平野上柳町26-3)
- 開館時間:9:30~17:00(入館は30分前まで)
- 休館日:月曜日、7月21日[火]
- 開館日:7月20日[月・祝]、9月21日[月・祝]
- 観覧料:一般 600(480)円、高大生 450(360)円、65歳以上 300(240)円
- 観覧料補足:( )は20名以上の団体料金、中学生以下無料、障害者手帳ご提示の方(介護者1名を含む)は無料
- 主催:京都府、京都府立堂本印象美術館、京都新聞
昭和41年(1966)10月、京都・衣笠の地に堂本美術館が開館しました。
日本画家・堂本印象が、自作の散逸を防ぎ、展示する場として75歳で設立した美術館です。
当時、存命作家のための個人美術館はまだ珍しく、龍子記念館に次いで全国で2番目、関西では初の個人美術館でした。
堂本美術館は、印象が渡欧時に見た各地の宮殿や美術館をアイデアの源泉に、外観から内観、椅子やドアノブといった細部まで自らデザインした空間です。
令和7年(2025)夏には、美術館本館と山のアトリエが国の登録有形文化財に登録されました。
本展では、美術館建設に向けて描いたデザイン原画、第一回展の出品作16点、当時の展示風景がわかる写真資料などが並びます。
堂本美術館の初期構想を伝える完成予想図

「堂本美術館完成予想図」は、堂本印象が美術館設立へ向けて描いた初期構想を伝える資料です。
外観から内観まで画家自身が手がけた美術館の出発点が、完成した実際の館内装飾とつながります。
昭和30年代以降に取り組んだ独自の抽象表現の感性は、美術館デザインにも反映されました。
渡欧時の体験につながる「プラド美術館の窓」

- 作品名:堂本印象《プラド美術館の窓(美の跫音挿絵)》
- 制作年:昭和27年(1952)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
堂本美術館のアイデアの源泉には、印象が渡欧時に見た各地の宮殿や美術館があります。
《プラド美術館の窓(美の跫音挿絵)》は、美術館をつくる前の印象の視点につながる作品です。
海外の美術館や宮殿から得た着想が、京都・衣笠の美術館空間へ向かっていく流れをたどれます。
美術館を彩る壁面装飾とタピストリー下絵

- 作品名:堂本印象《瞑想(堂本美術館壁面装飾下絵)》
- 制作年:昭和42年(1967)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
《瞑想(堂本美術館壁面装飾下絵)》は、美術館を彩る装飾の構想を示す作品です。
印象の抽象表現は、平面作品だけでなく美術館の壁面装飾にも広がっています。
空間の隅々まで印象の美意識が貫かれた、印象作品としての美術館に触れられます。
タピストリー下絵に見る館内装飾

- 作品名:堂本印象《好転(タピストリー下絵)》
- 制作年:昭和42年(1967)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
《好転(タピストリー下絵)》は、美術館を彩る装飾の数々として紹介される作品です。
美術館を展示の場としてだけでなく、装飾まで含めたひとつの空間としてつくり上げた試みです。
外観、内観、館内装飾が重なり、堂本美術館の設立プロジェクトの広がりを紹介しています。
展覧会ポスターの原画も堂本印象作

- 作品名:堂本印象《堂本美術館ポスター(原画)》
- 制作年:昭和41年(1966)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
《堂本美術館ポスター(原画)》は、展覧会ポスターも印象が手がけたことを伝える作品です。
美術館の建築だけでなく、開館にまつわる視覚表現にも印象の手が入っています。
美術館誕生の準備は、建物、展示、ポスターまで一体となって進められました。
椅子やドアノブまで広がった堂本印象のデザイン

- 作品名:《椅子》
- デザイン:堂本印象
- 制作年:昭和41年(1966)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
堂本美術館では、椅子やドアノブといった細部に至るまで、堂本印象がデザインを手がけました。
《椅子》は、家具もデザインした印象の仕事を示す資料です。
展示作品を見る場そのものが、印象の美意識で形づくられた空間になっています。
第一回展のために描かれた《感喜》

- 作品名:堂本印象《感喜》
- 制作年:昭和41年(1966)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
昭和41年(1966)10月に開かれた第一回展には、新作10点を含む印象の力作57点が出品されました。
《感喜》は、第一回展のために描かれた新作のひとつとして展示されます。
後半生の画業を代表する抽象画を中心にした展示構成が、ユニークな美術館空間で展開されました。
第一回展を振り返る《金の鍵と銀の鍵》

- 作品名:堂本印象《金の鍵と銀の鍵》
- 制作年:昭和30年(1955)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
《金の鍵と銀の鍵》は、第一回展を振り返る作品としての紹介です。
本展では第一回展にも焦点を当て、出品作16点と当時の展示風景がわかる写真資料が並びます。
印象の理想が体現された展覧会の様子を、作品と資料の両面からたどることができます。
抽象の代表作として特別出品される《風神》

- 作品名:堂本印象《風神》
- 制作年:昭和36年(1961)
- 所蔵:京都府立堂本印象美術館蔵
《風神》は、抽象の代表作として特別出品されます。
昭和30年代以降の堂本印象は、独自の抽象表現に取り組んでいました。
その感性が美術館デザインにも反映され、前衛的な建築として受け止められた歴史につながっています。
関連イベントで美術館建築に触れる
- 講演会:「堂本印象の美術館とアトリエ」
- 講演会日時:2026年7月12日(日)13:30~15:00(開場13:00)
- 講師:石川 祐一氏
- 講演会会場:立命館大学 末川記念会館講義室
- 定員:先着150名
- 参加費:無料
- 参加条件:申込不要、別途本展観覧券(半券可)が必要
- 整理券:当日12:30より美術館ロビーにて配布
- ギャラリートーク:2026年7月25日(土)・8月15日(土)いずれも13:30~
- ギャラリートーク会場:2階展示室
- コンサート:2026年9月13日(日)18:00~20:00(開場17:30)
- コンサート会場:堂本印象美術館
関連イベントでは、国の登録有形文化財に登録された美術館建築や山のアトリエにまつわる話を聞くことができます。
学芸員によるギャラリートークでは、2階展示室で展覧会の展示に触れられます。
開館60周年記念 室内楽コンサートは、堂本印象美術館を会場にした催しです。
同時開催「第7回京都工芸美術作家展」

- 展覧会名:第7回京都工芸美術作家展
- 会期:2026年7月7日(火)~9月23日(水・祝)
- 会場:新館展示室
- 出品作家:今井 眞正(陶芸)、羽田 登喜(染織)、徳力 竜生(ガラス工芸)、服部 一齋(漆芸)
- 作家によるギャラリートーク:2026年7月18日(土)14:00~ 羽田 登喜、徳力 竜生
- 作家によるギャラリートーク:2026年7月25日(土)14:00~ 今井 眞正、服部 一齋
- 参加条件:新館展示室、申込不要・要観覧券
現代の感性に基づく意匠と技法による独創的な作品が、新館展示室に並ぶものです。
陶芸、染織、ガラス工芸、漆芸の作品が、同じ会期にそろいます。
京都ゆかりの工芸作家による作品

羽田 登喜《春の譜》は、同時開催「第7回京都工芸美術作家展」の出品作品です。
染織の作品として、新館展示室でほかの工芸作品とともに展示されます。
京都にゆかりのある作家による意匠と技法が、展覧会の会期中にそろいます。
ガラス工芸と漆芸も新館展示室に登場

徳力 竜生《IMAGINE》は、ガラス工芸の出品作品です。
同時開催展では、服部 一齋《朱金地高蒔絵飾箱 しだ》も漆芸の作品として紹介されます。
陶芸、染織、ガラス工芸、漆芸がそろい、工芸作家たちの作品が同じ展示室に並ぶ形です。
建物や家具、ポスターまで一体で手がけた資料から、堂本印象が作品を並べる場所そのものを構想していたことを読み取れます。
渡欧時の視点や抽象表現の広がりを重ねて見ることで、京都・衣笠に生まれた美術館空間へ向かう発想の流れも浮かび上がります。
第一回展の出品作や写真資料は、開館当時に印象がどのような作品と空間で自身の画業を示そうとしたのかを知る手がかりになります。
京都府立堂本印象美術館「印象、美術館をつくる」の紹介でした。
よくある質問
Q. 「印象、美術館をつくる」はいつ開催されますか?
A. 会期は2026年7月7日(火)から9月23日(水・祝)までです。
会場は京都府立堂本印象美術館で、開館時間は9:30~17:00、入館は30分前までです。
Q. 「印象、美術館をつくる」では何が展示されますか?
A. 堂本印象が美術館建設に向けて描いたデザイン原画を多数展示します。
第一回展の出品作16点や、当時の展示風景がわかる写真資料なども並びます。
Q. 同時開催「第7回京都工芸美術作家展」にはどんな作品がありますか?
A. 京都にゆかりのある工芸作家たちが、現代の感性に基づく意匠と技法による作品を発表します。
陶芸、染織、ガラス工芸、漆芸の作品が新館展示室に並びます。
Q. 関連イベントはありますか?
A. 講演会「堂本印象の美術館とアトリエ」、学芸員によるギャラリートーク、コンサート「開館60周年記念 室内楽コンサート」が予定されています。









