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上海集中の変化が数字でわかる! リスモン「第2回中国における日系物流業の市場動向」

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記事ポイント

  • 物流業は1,072社で全体の3.9%。
  • 複合一貫運送・運送代理業は504社で47.0%。
  • 上海市は383社、広東省は151社です。

2025年4月時点の法人登記情報を基にした「第2回中国における日系物流業の市場動向」が公開されました。

調査対象は、中国全土で登記されている日本企業出資の中国企業とグループ企業27,148社のうち、物流業に分類される1,072社です。

中国の物流市場が広がるなかで、日系企業の拠点配置や事業の重心がどう変わっているのかを数字でつかめる内容になっています。

 

リスモン「第2回中国における日系物流業の市場動向」

 

市場動向

 

  • 調査名称:第2回中国における日系物流業の市場動向
  • 調査対象時期:2025年4月時点で開示された法人登記情報
  • 調査対象企業数:1,072社
  • 前回比較:1,064社から8社増加

 

今回の調査では、中国日系企業全体の3.9%にあたる1,072社が物流業に該当しました。

前回調査の1,064社、構成比3.8%からわずかに伸びており、中国市場で物流機能を担う日系企業の存在感が引き続きうかがえます。

調査を行ったリスモンは企業データの分析を手がけるサービスで知られており、今回のレポートは中国に進出する日系物流企業の現在地を整理して読めるのが魅力です。

細分類業種では「複合一貫運送・運送代理業」が504社で47.0%を占め、前回の45.6%から1.4ポイント上昇しました。

倉庫業は301社で28.1%、道路運送業は172社で16.0%となっており、輸送と保管をまとめて支えるサービスの比重が高まっていることがわかります。

 

業種別構成

 

倉庫業の構成比は前回の29.4%から1.3ポイント下がりましたが、これは物流効率化やサービス統合の進展を映す動きです。

一方で道路運送業は前回と同順位を維持しており、中国国内物流で道路輸送が引き続き重要な役割を担っていることも読み取れます。

 

親会社別では阪急阪神ホールディングスの伸びが目立ちます

 

親会社別ランキング

 

親会社別の企業数では、日本通運が43社で首位を維持しました。

上位には伊藤忠や日本郵船なども並び、中国での物流ネットワークを長く築いてきた企業の厚みが見えてきます。

なかでも大きく順位を伸ばしたのが阪急阪神ホールディングスです。

前回の16社から26社に増え、順位は14位から6位へ上昇しました。

沿岸都市だけでなく、四川省・成都や遼寧省・瀋陽といった内陸都市にも拠点設立を進めており、中国国内の物流網を広く押さえる動きが数字に表れています。

 

上海集中から広東省などへの広がりも進んでいます

 

地域分布

 

地域別では、上海や深センを含む東部沿岸地域と大型港湾地域への集積が引き続き中心です。

国際港湾としての取扱量の大きさや、経済特区としての制度面の強みが、日系企業にとって使いやすい事業環境につながっています。

その一方で、上海市は383社で35.7%となり、前回の402社、37.8%から減少しました。

一極集中ではなく、複数地域に拠点を広げる動きが進んでいる点は今回の調査の大きな見どころです。

 

地域別ランキング

 

広東省は151社で14.1%となり、前回の136社、12.8%から増加しました。

2025年の輸出入総額は9兆4,900億元で前年比4.4%増となっており、深センでは越境EC関連企業が15万社を超えています。

粤港澳大湾区の経済統合や物流インフラ整備が進む地域だけに、日系企業の新たな展開先として注目しやすい結果です。

地域ランキングの上位10地域には大きな順位変動がないため、沿岸部の強さを保ちながらも、選ばれる拠点が少しずつ多極化している流れをつかめます。

 

新設企業数は回復基調が続いています

 

新設企業数推移

 

直近10年間の新設企業数は、2015年から2018年に年間平均33社と高い水準です。

その後の推移を経て、コロナ禍以降は回復基調に入り、足元では年間20社前後で推移しています。

中国の物流市場そのものは、2025年の社会物流総額が368.2兆元で前年比5.1%増となっており、市場規模の広がりが続いていました。

こうした環境のなかで、日系物流企業にはリーン管理や精密機器輸送、低温物流といった強みを生かしながら、スマート化、デジタル化、グリーン化に対応した付加価値型サービスへの展開が期待されます。

中国市場の変化を数字で整理して把握したい人にとって、地域分布と業種構成をまとめて確認できるのが今回のレポートの面白さです。

中国での物流戦略や進出エリアの傾向を知りたい企業担当者にもおすすめです。

親会社別の動きや新設企業数の推移まで見られるので、足元の変化を一度に追いやすい内容になっています。

リスモン「第2回中国における日系物流業の市場動向」の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. 今回の調査では何社が物流業に分類されましたか。

 

2025年4月時点で、日本企業が出資する中国企業とグループ企業27,148社のうち、1,072社が物流業に分類されました。

 

Q. 最も構成比が高かった細分類業種は何ですか。

 

複合一貫運送・運送代理業が504社で47.0%となり、最も高い構成比を占めました。

 

Q. 地域別で注目された変化は何ですか。

 

上海市が383社で首位を維持しながらも前回より減少し、広東省が151社まで増えたことで、上海一極集中からの広がりが見えてきました。

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