記事ポイント
- 投資しない理由の中心は「損への恐怖」ではなく「難しい・よく分からない」という未知への不安
- 18歳〜59歳の男女184名を対象に、投資層と非投資層の心理や行動ハードルを比較調査
- 投資普及の鍵は制度より心理的サポートで、自己効力感の形成が行動を後押し
投資を始めない理由は、単純なリスク回避だけではないことが明らかになっています。
Lifetime IFA金融研究チームの調査は、非投資層の多くが「必要性を感じながらも動けない状態」にある点をわかりやすく示しています。

- 調査対象:18歳~59歳の男女184名
- 調査時期:2025年5月から7月
- 調査方法:オンライン形式による質問紙調査
- 主な比較項目:感情・認知評価、お金の価値観、将来不安、行動ハードル、ロールモデルの有無
今回の研究は、投資をする人としない人の違いを、知識量や収入だけではなく「感性構造」の差として分析している点が特徴です。
お金や資産運用をどう意味づけているかが、行動の分かれ目になっています。
注目したいのは、非投資層が投資を拒否しているわけではないという点です。
非投資層の84%は資産運用をしたいと考えており、課題は関心の低さではなく、最初の一歩を踏み出しにくい心理的な壁にあります。
研究結果では、投資しない理由の中心は「損が怖い」よりも「難しい」「よく分からない」という未知への不安だと示されています。
将来不安やお金の不安そのものは、投資層と非投資層で大きな差がありません。
そのため、不安を強く感じていること自体が投資行動の直接的なきっかけにはなっていません。
投資行動を分けるのは「できそう」と思える感覚

研究では、投資行動を促進する要素として、正しい知識を得る機会、アドバイザーによる伴走支援、手続きや仕組みの簡素化、ロールモデルの可視化、体験機会の提供が挙げられています。
これらに共通するのは、「自分にもできる」と思える自己効力感の形成です。
制度や商品を増やすだけではなく、安心して始められる環境づくりが重要になっています。
投資開始のきっかけの約40%が「人」などの外的要因という結果も、その方向性を裏づけています。

非投資層と投資層の差は、金融知識の有無だけではなく、身近な相談相手や具体的な行動イメージを持てるかどうかにも表れています。
アドバイザーの存在は、資産運用の心理的ハードルを下げる可能性があります。
この研究は、投資普及の本質が商品紹介ではなく、心理面に寄り添う支援にあることをシンプルに伝えています。
難しさをほどき、安心感を整えることが投資行動の後押しになります。
知識と伴走支援がそろうことで、自分にも始められるという実感につながります。
制度だけでは届かない非投資層へのアプローチが見える内容となっています。
Lifetime IFA金融研究チーム「資産運用イメージ形成・行動ハードルの比較研究」Lifetime IFA金融研究チーム「投資心理調査」の紹介でした。
よくある質問
Q. 投資をしない最大の理由は何ですか?
A. 研究結果では、「損が怖い」よりも「難しい・よく分からない」という未知への不安が大きな理由となっています。
Q. 調査は何人を対象にしていますか?
A. 調査は18歳~59歳の男女184名を対象に実施されています。
Q. 投資行動を後押しする要素は何ですか?
A. 正しい知識を得る機会、アドバイザーによる伴走支援、仕組みの簡素化、ロールモデルの可視化、体験機会の提供が重要だと示されています。