記事ポイント
- 自動車パーツリユース初のクレジット4,883 tCO2eを創出
- EARTHSTORYが2026年9月17日に発行
- 2026年策定の方法論を適用した第1号案件
NGPが、「自動車リサイクル部品活用によるCO2排出削減プロジェクト」で、自動車パーツリユースによる世界初のボランタリークレジット4,883 tCO2eを創出しました。
クレジットはLinkholaが運営する制度「EARTHSTORY」で2026年9月17日に発行され、第三者による審査・検証を経た環境価値として取引できます。
今回は2026年に正式策定された方法論「自動車パーツリサイクル」を適用した第1号プロジェクトで、2026年10月27日からマッチングプラットフォームで情報が公開されています。
NGP「自動車リサイクル部品活用によるCO2排出削減プロジェクト」
- 発行日:2026年9月17日
- プロジェクト名:自動車リサイクル部品活用によるCO2排出削減プロジェクト
- プロジェクト運営管理者:NGP
- クレジット発行量:4,883 tCO2e
- プロジェクト実施場所:全国(日本)
- 発行対象期間:2023年6月24日~2026年6月30日
- 発行基準:EARTHSTORYボランタリークレジット制度
- 審査・検証:妥当性確認(2026年7月28日)、検証(2026年8月20日)
- 情報公開:2026年10月27日、EARTHSTORYマッチングプラットフォーム(https://match.earthstory.jp/)で公開
NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(本部:東京都港区、理事長:小林信夫)の関連会社であるNGP(本社:東京都港区、代表取締役:佐藤幸雄)が、自動車パーツリユースによるボランタリーカーボンクレジット4,883 tCO2eを創出しました。
クレジットは、Linkhola(本社:東京都港区、代表取締役:野村恭子)が運営する制度「EARTHSTORY」で発行されました。

自動車のリユース部品活用は、単なる中古品の再利用を超え、部品・素材の循環利用によって新品製造・輸送由来の排出削減に取り組む、サーキュラーエコノミー(循環型経済)との相乗ソリューションモデルです。
再生可能エネルギーや省エネルギーの取組みだけでは対応しきれない領域にアプローチする、日本発モデルです。
気候変動対策と資源循環社会の実現に同時に貢献する歴史的な第一歩と位置づけられています。
発行時には証書授与式が行われ、NGP日本自動車リサイクル事業協同組合 理事長の小林信夫、NGP 代表取締役の佐藤幸雄、Linkhola 代表取締役の野村恭子が記念撮影に臨みました。
世界初の根拠は、自動車リサイクルにおける「部品リユース」を対象としたボランタリーカーボンクレジットの発行という点にあります(Linkhola調べ、2026年10月Web調査)。

発行証書にはカーボンクレジット番号「ES-JP-0601-001-001」が記され、発行対象は2023年6月24日~2026年6月30日です。
リユース部品のCO2削減効果を環境価値に転換

使用済み自動車の部品を再利用すると、新品部品に必要な資源採掘・精錬・加工・製造や輸送に伴うCO2排出を回避できます。
NGPは2013年から富山県立大学・明治大学との産学共同研究を進め、ライフサイクルアセスメント(LCA)でリユース部品のCO2削減効果を定量化してきました。
2022年からは、削減効果を数値で示す「環境貢献書」を、損害保険会社、自動車リース会社、自動車販売業者、自動車整備工場などに提供しています。
各企業は自社の環境貢献を具体的な数値で把握し、カーボンニュートラルやSDGsへの取り組みとして社内外に発信できます。
今回のクレジットは、この「環境価値の見える化」を発展させ、第三者による審査・検証を経た取引可能な環境価値として創出したものです。
長年の研究成果と実績データを基盤に、自動車リユース部品の環境価値を社会に広く活用する新たな段階へ進みました。
全国のNGPネットワークを基盤にした環境価値創出
対象部品は、全国のNGP組合員が「廃車王」を通じて一般のお客様から引き取った車両をはじめ、多様な使用済み自動車から生産されています。
全国に広がる回収・部品生産ネットワークが、継続的な資源循環とCO2削減の基盤です。
あいおいニッセイ同和損害保険(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:新納啓介)との全損車両回収に関する業務委託契約に基づく引取車両も、供給源の一つです。
これらの車両から生産された対象部品も、クレジット創出の対象に含まれています。
二段階の第三者審査と電子公証

EARTHSTORYは、第三者による審査・検証と電子公証システム等を組み合わせ、算定・認証プロセスの透明性を確保しています。
本プロジェクトは妥当性確認(2026年7月28日)、検証(2026年8月20日)を経て、2026年9月17日に4,883 tCO2eが発行されました。
循環型産業の環境価値を、企業が参照・活用できる形で制度化した成果です。
創出の流れは、使用済み自動車から部品を回収し、洗浄・整備と品質検査を行い、品質が確認できた部品を流通・再利用するというものです。
通常ルートとリサイクルルートのCO2排出量の差が、EARTHSTORYのカーボンクレジットとして創出されます。
脱炭素とサーキュラーエコノミーを同時に進める日本発の新領域
脱炭素には、再生可能エネルギーや省エネルギーに加え、製品・素材のつくり方と使い方を変えるサーキュラーエコノミーや資源循環活動の促進が欠かせません。
自動車パーツのリユースは、新品製造に伴うCO2排出の回避と、金属・樹脂などの資源利用の効率化を同時に促す「動脈・静脈一体型」の取り組みです。
日常の資源循環活動に経済的な評価を与え、その拡大を後押しする新たな仕組みです。
NGPは今回、2種類の自動車リユース部品のクレジット化に成功しました。
今後は対象部品の種類と点数を段階的に拡大し、環境価値創出を加速させます。
自動車リユース×脱炭素の社会的意義と展望
サーキュラーエコノミーに取り組む国際的な非営利団体Ellen MacArthur Foundation(エレン・マッカーサー財団)によると、再生可能エネルギーへの転換や省エネルギーだけでは、世界の温室効果ガス排出量の約55%への対応にとどまります。
残る約45%への対応には、製品・素材の生産・利用方法を見直すサーキュラーエコノミーへの移行が重要とされています。
日本でも政府が循環経済への移行を国家戦略と位置づけ、2026年4月に「循環経済行動計画」を決定しています。
自動車リサイクル業界は、リユース部品の供給による資源の有効活用とCO2排出削減に加え、豪雨や浸水などの自然災害時の車両回収・適正処理も担い、平時・災害時を通じて資源循環を支えています。
NGPは、全国の組合員によるリユース部品の生産・流通ネットワークと実績データを活かし、対象部品の種類と点数を段階的に拡大しながら継続的にクレジットを創出します。
創出したクレジットの活用に向け、自動車産業のサプライチェーンのステークホルダーとの連携を深め、幅広い業種の企業・団体との協働も進めます。
NGPとNGP組合員企業では、炭素会計アドバイザー協会への入会と「炭素会計アドバイザー資格」の取得を推進し、環境分野の人材育成にも取り組みます。
リユース部品の利用促進と新たな環境価値の創出・活用を通じて、国が推進する循環経済への移行とカーボンニュートラルの実現に貢献します。
代表メッセージ
NGP 代表取締役の佐藤幸雄は、成果について次のようにコメントしています。
「この度、自動車リユース部品の活用によるCO2削減効果を、世界初※となるカーボンクレジットとして創出できたことを、大変誇らしく思います。
今回の成果は、全国のNGP組合員が長年にわたり積み重ねてきたリサイクル事業の実績と、あいおいニッセイ同和損保様をはじめとする多くの取引先・パートナー企業の皆様との協働によって実現したものです。
これまでのリサイクル活動から新たな環境価値を創出できたことは、業界にとっても大きな意義があると考えています。
今回のクレジット創出を新たな出発点として、今後は対象部品の拡大に加え、自動車産業の枠を越えた幅広い企業・団体との連携を深め、環境価値の創出と活用を推進してまいります。
NGPはこれからも、全国の組合員とともに、自動車リサイクル業界の新たな可能性を切り拓き、資源循環と脱炭素を通じて持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
」
よくある質問
Q. クレジットの情報はどこで確認できますか?
A. 2026年10月27日から、EARTHSTORYのマッチングプラットフォームで公開されています。
購入を検討する企業・団体が詳細を確認できます。
Q. クレジットの対象になった部品は何種類ですか?
A. 2種類の自動車リユース部品が対象です。
今後は対象部品の種類と点数を段階的に拡大する方針です。
NGPのボランタリークレジットは、使用済み自動車の部品を再利用する日常の資源循環に、取引可能な環境価値を与える取り組みです。
2026年10月27日からEARTHSTORYマッチングプラットフォームで情報が公開され、購入を検討する企業・団体が詳細を確認できます。
※自動車リサイクルにおける「部品リユース」を対象としたボランタリーカーボンクレジットの発行として世界初(Linkhola調べ、2026年10月Web調査)









