日本人唯一のファイナリストが世界の頂点に!二本柳志津香 フランス国際フラワーコンクール「CHALLENGE PIVERDIE 2026」プロ部門グランプリ

第2次審査作品の花の帽子

記事ポイント

  • ファイナリスト8名で唯一の日本人がグランプリ
  • 「CONCOURS PIVERDIE 2027」への出場権を獲得
  • チキンワイヤー製の花の帽子で勝負

 

デコレーターでプロップスタイリストの二本柳志津香(空間スタイリング社 代表取締役)が、2026年10月4日(現地時間)、フランスの国際フラワーコンクール「CHALLENGE PIVERDIE 2026」のプロ部門でグランプリを受賞しました。

世界のプロが集う大会で、日本人として唯一ファイナリスト8名に選ばれた末の頂点です。

2027年春にフランス・ロワール地方のブリサック城で開かれる「CONCOURS PIVERDIE 2027」への出場権も獲得しました。

 

目次

二本柳志津香 フランス国際フラワーコンクール「CHALLENGE PIVERDIE 2026」プロ部門グランプリ

 

第2次審査作品の花の帽子

 

  • 受賞日・授賞式:2026年10月4日(現地時間)、フランス・ランスのフローラル産業見本市「Novafleur」会場内
  • 参加者数:プロ部門に世界各国から20名、第2次審査に進んだファイナリストは8名
  • 審査方法:フランス国家最優秀職人章(MOF)保持者を含む審査員5名の評価60%、公式Instagram・Facebookを通じた一般投票40%

 

二本柳志津香は、日本人として唯一ファイナリスト8名に選ばれ、プロ部門のグランプリに輝きました。

授賞式にも現地で出席し、2027年春の「CONCOURS PIVERDIE 2027」への出場権もあわせて獲得しています。

二本柳が受賞したのは、シニア部門(プロフェッショナル部門)のグランプリです。

2026年大会のテーマは「BACK ON STAGE ― セリーヌ・ディオンの象徴的なスタイルにインスパイアされて」でした。

 

フランスでの授賞式の様子

 

ファイナリスト8名のうち、現地フランス人を除く海外選手は二本柳とエストニアのフローリスト1名のみでした。

 

第1次審査作品「Applaudissements ― 拍手 ―」

 

第1次審査作品のブーケ

 

第1次審査の課題は、セリーヌ・ディオンの過去のステージ衣装から1つを選び、衣装をテーマにした構造つきブーケを「アーティストへの贈り物」としてつくることでした。

二本柳が選んだのは、グリーンの衣装です。

透明感のあるガラス花器と、白・グリーンを基調にした繊細な花々で構成。

作品テーマ「Applaudissements ― 拍手 ―」のもと、舞台に立つアーティストへ観客から送られる拍手を、花の動きと余白で表現しました。

 

第2次審査作品「Entre elegance et audace ― エレガンスと大胆さの間で ―」

 

第2次審査作品

 

第2次審査の作品テーマは「Entre elegance et audace ― エレガンスと大胆さの間で ―」。

大会側が公開した複数の衣装写真から1枚を選んで制作しました。

 

第2次審査作品の花の帽子

 

第2次審査の課題は、エリゼ宮殿の公式レセプションでセリーヌ・ディオンが身につけるフローラルアクセサリーをつくることでした。

チキンワイヤーで帽子型の構造体を一からつくり、黄色の胡蝶蘭、紫色のオーキッド、スターチスなどを構成しています。

グレーのテーラードスーツの直線的な強さに、黄色と紫の花の生命感を重ねた作品です。

帽子から襟元へ流れる大胆な造形で、公式な場にふさわしいエレガンスと、セリーヌ・ディオンを象徴する大胆さを共存させました。

 

制作の舞台裏 ― 花を選ぶ前にフランス文化を研究

 

制作で最初に取り組んだのは花材選びではなく、フランスの歴史や文化、エリゼ宮殿という場所の意味、公式行事のフォーマルウェアの研究でした。

そこから、フランスの格式を象徴する「帽子」を花で再構築すると決めました。

広告のプロップスタイリストや企業・ブランドの展示会装飾を多く手がける二本柳は、仕事の際に必ず企業の歴史とデザイナーの歴史を調べるといいます。

帽子のベースには、ヨーロッパのフラワー装飾でも用いられるチキンワイヤー(ワイヤーメッシュ)を使い、骨格から手作業で制作しました。

主役の花々は、一本ずつ小型のウォーターチューブに挿せる独自の構造です。

装着した状態でも水分を供給でき、長時間美しい状態を保てるよう工夫しています。

この発想の背景には、炎天下のイベントや長時間の広告撮影、限られた設営時間など、さまざまな現場で「花を最も美しい状態に保つ」工夫を重ねてきた経験があります。

二本柳は最新の技術や資材を学ぶため、10年前から毎年短期でフランスを訪れています。

フランスで活躍する日本人フローリスト兼デコレーターに師事し、「PIVERDIE Japon」や、エリック・ショバンやクリスチャン・トルチュを輩出した「CNPH-PIVERDIE」でも技術を学びました。

 

前年の作品「ART」― 北斎に挑んだブーケ

 

前年の作品テーマ「ART」で北斎に挑んだ作品

 

前年の作品テーマは「ART」で、二本柳は北斎をモチーフに挑戦しています。

青・白・緑の花々を組み合わせたブーケで、浅い透明な花器に生け、細い枝や葉を左右へ伸びやかに広げた作品です。

 

フランスでの受賞発表の様子

 

今回の受賞の背景には、前年の挑戦があります。

前年は挑戦したものの敗退し、その経験をもとに作品構造、花材の扱い、フランス文化、公式な場での装いを改めて研究しました。

 

受賞コメントと次の舞台

 

二本柳は「長年学んできた日本のいけばな、デコレーターでフローリストの師事しております先生から学んだ美しい配色、「PIVERDIE」で学んだ構造技術その二つが出会う場所に、私自身の表現があると思っています。」とコメントしています。

さらに、前年の挑戦があったからこそ今回のグランプリ受賞をとてもうれしく感じていると述べ、一般投票で応援した人々や制作に関わった人々へ感謝を伝えました。

次の舞台は、2027年春にフランス・ロワール地方のブリサック城で開催予定の「CONCOURS PIVERDIE 2027」です。

今回獲得したのは、フランスカップ出場権を競う戦いへの出場権です。

プロップスタイリングや空間装飾、フラワーデザインの技術に日本独自の美意識を融合し、新たなフローラル表現に挑みます。

 

二本柳志津香のプロフィール

 

二本柳志津香のプロフィール写真

 

二本柳志津香は青森県むつ市出身で東京都在住のデコレーター・プロップスタイリストです。

空間スタイリング社の代表取締役を務め、2026年4月には「Flower Art Award 2026 in TOKYO MIDTOWN」フローリスト オブ フランスチャレンジ部門で準グランプリを受賞しています。

 

前年の敗退を糧に、フランス文化の研究と構造技術を磨いて掴んだグランプリです。

チキンワイヤーの帽子に込めた格式と大胆さが、2027年のブリサック城でどう広がるのか、次の挑戦に注目が集まります。

 

フラワー装飾:二本柳志津香/モデル:船越理恵/スチール撮影:塚越真澄/ムービー撮影:masahiko kawama

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